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「タブレットで店舗の様子をウォッチ」「社員は弱い社長を見て辞めていく」いきなりステーキ社長のユニーク経営術

AbemaTIMES 3/18(土) 11:00配信

常識では考えられない70%の原価率

「自分が食べたいと思えるようなステーキ店を作りたい」。

 その情熱だけで突き進んできた男がいる。一瀬邦夫、現在74歳。「ペッパーランチ」などの肉を中心に飲食店を手がけ、2013年には焼きたての肉をその場で切ってステーキにし、立って食べる「いきなりステーキ」をオープンさせた。

 この豪快な発想が受け、「いきなりステーキ」は大ブレイク。今や全国に100店舗を出店、2017年2月にはステーキの本場、アメリカ・ニューヨークに出店するほど”攻め”の経営を続けてきた。

 今もステーキ300gを軽く平らげ、2日に1回は2キロを走るという一瀬の経営哲学とは。

 「ペッパーランチ」なども含めると、一瀬の率いる「ペッパーフードサービス」は年間161億円を売上げ、社員数349名、アルバイト数2358名(2015年12月末現在)を数える一大グループだ。

 高校卒業後、山王ホテルでコックとして修行した後、独立した一瀬。ステーキチェーン「キッチンくに」を立ち上げ、カジュアルステーキチェーン「ペッパーランチ」を創業した。そんな”肉一筋”の男が理想としたのが「いきなりステーキ」だった。

 「前菜とかサラダとかじゃなくて、”いきなり”肉を食べてお腹いっぱいになる店があったら、僕は行きたい」。

 2013年に銀座で産声を上げた「いきなりステーキ」は文字通り、入店してからすぐにステーキを食べる店を作りたいという思いから始まった。

 店舗を訪れると、平日の昼間から大人数が列をなす。立ったまま肉にかぶりつく客に話を聞くと、「(立ち食いのスタイルは)早くていいと思う」「自分で量が選べるところがいいですね」と大好評だ。

 飲食業界で一瀬の経営方針が常識破りと言われるのは、「原価率」にも表れている。

 一般的に飲食業は原価率、約30%が目安とされる。だが、いきなりステーキの肉の原価率は実に「70%」にものぼる。「肉だけじゃなくて(利益率のいい)ワインやビール、ご飯も食べてもらったらきっと利益は出るはず。1人が1時間滞在して3000円は使うだろう」と見込んでいた。

 だが、商売はやってみなければわからない。蓋を開けてみると「誤算だらけだった」という。結局、客は肉以外をほとんど注文せず、客単価は利益率の低い肉を中心に2000円程度にとどまった。

 だが、嬉しい誤算もあった。それは客の滞在時間が30分程度と短かったことだ。これなら1時間で2人が4000円使うことになる。客の回転率が良ければ、行列ができても、すぐに入れる。常識では考えられない70%の原価率でも十分に運営できることがわかった。

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最終更新:3/18(土) 11:00

AbemaTIMES