ここから本文です

神木隆之介、役作りのため“自分で髪を切った”『3月のライオン』零役のハマリ度に注目

3/18(土) 6:20配信

クランクイン!

 羽海野チカの人気コミックを二部作で映画化する『3月のライオン』。主人公・桐山零役に神木隆之介が抜擢されると、原作ファンからも歓喜の声が上がった。熱望と期待が集まるキャスティングとなったが、神木は一体どのように向き合ったのか。「自分で髪を切った」という見た目への徹底ぶり、佇まい、仕草…。そして何より桐山零として“生きる”ことにこだわった、神木の驚くべき役作りに迫った。

【関連】「神木隆之介」フォトギャラリー


 孤独を抱える17歳のプロ棋士・零が、対局や近隣の町に住む3姉妹たちとの出会いを通して成長していく姿を描く本作。零は見た目にも神木のイメージとぴったりだが、彼自身も原作の大ファンだったそう。ビジュアル面の役作りのために、「自分で髪を切ったんです」と告白する。「髪を自分で切ったのは初めて。零は美容室には行かないだろうと考えて、“邪魔だから切った”というくらいにしようと思いました。右左で長さが揃っていなかったり、ちぐはくとした未熟さがあると思います」。

 いつも役作りの際には、撮影前から「キャラクターの癖をつけておく」という神木。「零の座り方、姿勢、歩き方など日常から意識するようにして。自然と零の癖が出せるようにしなければという使命感がありました」とキャラクターを身の内に染み込ませていった。零といえばメガネの印象があるが、「僕は伊達メガネが好きなので、メガネをかけるのにも慣れているんです。かけすぎているので、たまにかけていないのにメガネを上げる仕草をしてしまうことがあるくらい」と笑う。

 「メガネを上げる仕草は、やり過ぎると印象が強くなってしまうというのを『桐島、部活やめるってよ』で学んだ」と難しさも吐露しつつ、「川本家の父親役の伊勢谷(友介)さんと会話をするシーンでは、自分なりに音をイメージしてメガネを上げていました」というから注目だ。


 それらは「原作の細かい動き、仕草そのままを意識しています」という徹底ぶり。まさに原作から飛び出して来たような零が誕生したが、神木が何よりも大事したのが、共演者陣としっかりと対峙して「人間として生きること」だ。「大友(啓史)監督ともただの真似事になってしまうのは、逆に原作に対してすごく失礼なことだと話していました。きちんと人間として生きて、それが回り回って原作に沿ったものになるといいと思っていました。この作品が日常を描いているからこそ、日常の中で生きることにこだわって役作りしていきました」。

 神木と零のハマり度について、大友監督は「どちらも子どもの頃からプロとして生きていること」と話している。神木は「監督にそう言われてから、気づきました」とニッコリ。「僕は幼い頃から、親から“この世界では、大人も子どもも関係ない。できることが当たり前なんだ”と教えられてきました。僕が子どもでも、本番となれば相手の役者さんは僕を子どもとしては見ないですよね。零の対局相手も、きちんと零をプロとして見て、倒そうとしている。そして零も吹き飛ばされないように、きちんとそこに座っていなければいけない。そういった向き合い方は共有できると思いました」。

 役を掘り下げ、とことん突き詰めていく神木。「芝居がすごく楽しい。苦労ももちろんありますが、楽しみながら“こうかな、ああかな”と考えています」とポジティブな姿勢が清々しいばかり。二部作の主演という大役には「どうしようという想いと頑張らなければならないという想いがあった」と明かすが、「僕にとって理想の主演像は、“神木の現場は温かくて楽しい”と思って頂くこと。現場のみなさんも温かい人たちばかりで、その雰囲気が映画にも出ていると思います」と充実の表情を見せる。プロとしての“厳しさ”と、いつでも楽しむことを忘れない“温かさ”が共存する。神木隆之介のその魅力も、本作の描く世界観とぴったりだ。(取材・文・写真:成田おり枝)

 『3月のライオン 前編』は3月18日より公開、『3月のライオン 後編』は4月22日より公開。

最終更新:3/18(土) 6:20
クランクイン!