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社説[山城議長初公判]検察側も保釈を認めよ

3/18(土) 9:05配信

沖縄タイムス

 沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)が逮捕されてからちょうど5カ月。長期勾留されているにもかかわらず、那覇地裁204号法廷に元気な姿で現れた。法廷では「まごうことなき不当弾圧だ」と長期勾留を批判するなど不屈の闘志をみせた。

 東村高江のヘリパッド建設や辺野古新基地建設の抗議行動に絡み、三つの事件で逮捕・起訴された山城議長の公判が17日午前、那覇地裁(潮海二郎裁判長)で始まった。

 山城議長が逮捕・起訴されたのは、通常は長期勾留をしない「微罪」としかいいようのない事案ばかりだ。

 県内外の刑事法研究者らが緊急声明で指摘するように、いずれも抗議行動を阻止しようとする機動隊などとの衝突で偶発的に発生した可能性が高く、違法性の程度が極めて低いのである。

 山城議長側は威力業務妨害罪と、公務執行妨害・傷害罪に問われた二つの事件について「(憲法に基づく)正当な表現行為だ」「暴行しておらず、相手は傷害を負っていない」などと無罪を主張した。

 一方で米軍北部訓練場の侵入防止用の有刺鉄線1本(2千円相当)をペンチで切断したとされる器物損壊罪については起訴内容を認め、「やむにやまれず行動を起こしたことの正当性を訴えたい」と強調した。

 政治的表現の自由は民主主義の中でも重要な権利である。選挙で繰り返し示した辺野古新基地反対の民意が無視される中、政治的表現として抵抗権を行使したのである。

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 山城議長が最初に器物損壊容疑で準現行犯逮捕されたのは昨年10月17日。警察はその後、10カ月前の行動などを捉えて逮捕を繰り返した。

 勾留か保釈かを判断するのは裁判所である。弁護側は那覇地裁に保釈請求を何度も出しているが、認められず、最高裁で特別抗告が棄却されたばかりである。

 地裁は「証拠隠滅の恐れ」を理由に挙げるが、なぜかは明らかにしない。多くの関係者が目撃している事案である。関係箇所の家宅捜索も実施し、起訴の時点で捜査は終わっているはずだ。

 山城議長が保釈された場合、沖縄防衛局職員や警察官らに対し、自分に有利な証言を引き出すような働き掛けをするとでもいうのだろうか。

 国際人権法は恣意(しい)的な逮捕と長期の公判前勾留を禁じており、国際的な流れにも反していることを認識すべきだ。

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 弁護側は初公判後、保釈申請を那覇地裁に出した。夜になって地裁は山城議長の保釈をようやく認めた。

 だが、検察側は福岡高裁那覇支部へ抗告を検討しているといい、実際に保釈されるかどうかは不明だ。

 国際人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルなど国内外のさまざまな団体が山城議長の早期釈放を求めている。長期勾留の背景に米軍基地建設に抗議する運動を萎縮させる政治的な意図を見るからだ。

 山城議長は悪性リンパ腫の大病を患い、健康上の問題も抱えている。検察側は抗告を取りやめるべきだ。

最終更新:3/18(土) 9:05
沖縄タイムス