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林真須美死刑囚の長男が語った家族…札束の山

日刊スポーツ 3/18(土) 18:41配信

 1998年7月25日、和歌山市園部の夏祭り会場でカレーを食べた4人が死亡、63人が急性ヒ素中毒になった和歌山毒物カレー事件。当時、10歳だった林真須美死刑囚(55)の長男(29)が初めてテレビのインタビューに応じた。

 高く白い壁が取り囲み、敷地360平方メートルを超える林家の豪邸には大きな金庫があった。金庫には大量の札束があり、億単位のお金が入っていた。長男は言う。「子どもながらになんでこんなにお金があるのか、不思議だった」。父の健治氏はギャンブルで大金を手にすると、部屋で頭上から金をばらまいた。定職を持たない両親の口癖は「おれたちはお金のないところから取っているのではない。あるところから取っているからいいんだ」。

 初めて長男への直撃インタビューをしたのはMBSテレビの開局65周年記念番組「激撮! 直撃!! スクープ 秘蔵映像全て見せます」(20日午後1時55分放送、関西ローカル)。同番組はMBSがカメラに収めてきた幾多のニュース映像を基に「あのとき何かあったのか」「あの人はどうなったのか」に迫る約4時間の生放送番組だ。

 同番組内の「和歌山毒物カレー 林真須美死刑囚の長男が語る19年目の真実」で、長男は事件前に「林家」で何が起こっていたのかを語り、事件後には「犯罪者の息子」と陰口をたたかれ、生活が大きく変化したことを明かす。

 豪邸での暮らしを支えていたのは「保険金ビジネス」だった。もちろん、幼い長男にはわかるはずもない。あれから18年の時を経た。和歌山市内の運送会社で働く長男は「いま思えば両親はお金にとりつかれていたんだなとわかる」。

 両親が逮捕後、4人の子どもは養護施設に預けられ、壮絶ないじめにあった。乾燥剤が故意に入れられたカレーを口にした長男はアワをふいて倒れたこともあった。「あれ、林真須美の長男やで」。居酒屋で働いているとき、客が店主に伝えた。店主からは「衛生的に悪いからやめてもらえるか」と告げられた。

 真須美死刑囚はカレー事件の無罪を主張し最高裁まで争ったが、2009年5月に死刑が確定。長男が21歳のときだった。

 年に1度だけ母のもとに行く。昨年6月に面会したときは、歯がすべて抜けてなくなっていた。「歯はどうしたん? 治療してもらっていないねん」。それでも強気な性格は昔のままだ。「ちょっと早めに老人ホームに入ったと思っているよ」と話したという。

 死刑が確定した真須美死刑囚は09年7月に裁判のやり直しを求めて和歌山地裁に再審請求した。弁護団は被害者の毒物中毒を起こしたヒ素の鑑定手法に問題点があり、再審開始要件の「無罪を言い渡すべき新証拠」と主張。和歌山地裁は今月29日に再審請求について可否の決定をする。

 犯人は母なのか。長男が最後に語る言葉は重い。ともに暮らした肉親にしかわからない思いが込められている。

 毒物カレー事件を発生直後から取材してきた同番組の岡山美彦総合プロデューサー(46)は「事件の内側では何が起こっていたのか。事件の新しい側面を聞くことができた」。長男へのインタビューから事件の深淵(しんえん)が見えてくる。

 同番組ではニュース映像を基に、毒物カレー事件をはじめ、世間を騒がせた数々の事件の関係者に直撃インタビューし、裏側にも迫る。「山口組の真実」で関係者が語るインタビューは必見だ。

 司会はフリーの山本浩之アナウンサーとMBSの西靖アナウンサーが務める。

最終更新:3/21(火) 12:03

日刊スポーツ

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