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農業体験さらに重視 新学習要領総則で明記 文科省

日本農業新聞 3/19(日) 7:00配信

 文部科学省は小中学校の学習指導要領を改定し、教育の基本指針となる総則に初めて、農業を含む体験活動に本格的に取り組むことを明記する。自然や生命の大切さや協働の重要性に着目し、それらを体験によって自ら学ぶ機会を学校教育で確保する。2020年度から新たな学習指導要領に沿った教育が始まる見通し。子どもたちの農作業体験や農泊といった活動がより活発になり、農業側の受け入れ体制の整備も重要になりそうだ。

受け入れ体制 急ぎ整

 学習指導要領は、教育内容の基本をまとめた総則の下に、国語、社会といった主要教科の内容を規定。それらに続く形で、道徳や総合的な学習の時間などと並んで「特別活動」を位置付けて、学級活動や学校行事、体験活動について規定している。

 一方、中央教育審議会は、子どもと家庭や地域との関係性が希薄になってきたことを踏まえ、昨年12月に「豊かな感性を高める観点から体験活動は極めて重要」だと答申。学習指導要領で体験活動をいま以上に重視するよう求めた。

 文科省は答申を踏まえ9年ぶりに改定する新たな学習指導要領案の総則に、「体験活動を重視し、家庭や地域社会と連携しつつ体系的・継続的に実施」すると明記した。総則に格上げしたことで、体験活動の教育上の位置付けが重くなる。

 さまざまな体験活動のうち、同省の13年度の調査では全国の小学校約2万校のうち9割が、野外活動や動植物の観察といった自然に親しむ活動に取り組んでいる。

 既にこうした土台があることから、同省は新たな学習指導要領の運用が始まれば、「季節ごとの農作業体験や、農村に長期間滞在する活動がさらに増えると期待している」(児童生徒課)という。

 新たな学習指導要領は今月末までに決定する。教材の選定や学校への説明の期間を経て、20年度から教育現場での運用が始まる予定。食や農業に対する国民的理解を広げていく上でも、子どもの頃からの農業体験活動は重要で、農業側を巻き込んだ体制づくりがこれまで以上に求められそうだ。

日本農業新聞

最終更新:3/19(日) 7:00

日本農業新聞