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【F1】ルノー「F1の技術はフォーミュラEとは別でなければならない」

3/20(月) 14:43配信

motorsport.com 日本版

 ルノーF1チームのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、F1とフォーミュラEが同じ方向性になることを危惧している。両方のカテゴリーを持続させていくためには、それぞれがはっきりとした”独自性”を持つ必要があると主張するのだ。

【写真】次世代フォーミュラEマシンのコンセプトイメージ

 F1は、2014年から先進的なハイブリッドパワーユニットを導入した。これは、市販車とF1の関連性を明確にする施策であるとされている。そして新たにF1のスポーティング部門を率いる立場となったロス・ブラウンは、その方針を継続していくと、将来のF1は電気モーターを使うことになるだろうと示唆している。

 電気モーターで走るフォーミュラカーのレースは、現在ではフォーミュラEが担っている。F1とフォーミュラEの両方を戦うメーカーであるルノーで働くアビテブールは、F1とフォーミュラEの方向性が収束することは、それぞれのシリーズにとって”持続可能性を損なう”ことになる考えている。

「それは非常に難しいバランスだ。そしてF1を、フォーミュラEや耐久レースなど幅広い背景の中で見る必要がある」

 アビテブールはそうmotorsport.comに対して語った。

「それぞれのカテゴリーに明確な違いがあるようにすること、メーカーにとってそれぞれに独特のセールスポイントがあるようにすることを、我々は確実にしなければならない。」

「ルノーは、F1とフォーミュラEを同時に行うという特別なポジションにいる。だから、ふたつのフォーミュラの大きな違いがわかっている」

「もしすべてのカテゴリーが同じ方向性に集中してしまえば、それは良いことではない。なぜならそれは、異なるフォーミュラがあることに意味がないということである。そうすれば、持続可能性はなくなってしまう」

市販車との関連性についての「建設的な対話」

 2020年以降のF1のパワーユニットをどのような方式にするのか、その議論はまもなく開始されることになっている。FIAのジャン・トッド会長は、現在の安定性を維持する必要があるとの立場を明確にしている。一部からは、”音”の問題から多気筒の自然吸気という”かつてのエンジン”に回帰することを期待する声が上がっているが、トッドはもしそうしたエンジンに戻るのであれば、現在参戦中の4メーカーのうち、3メーカーは撤退する可能性があると警告している。

「財務的な複雑な問題は、つじつまを合わせていかなければならないだろう。しかし、(将来の)エンジンの方式についての強い意見は、現時点ではない」

 そうアビテブールは語る。

「(時代と)逆行するのは難しいかもしれない。しかし、我々はオープンである。我々は脅しをかけたくはない」

 彼はまた、F1は将来的に、市販車との関連性を目指すべきかどうかという問題を、包括的に検討し、議論する必要があると語った。

「私はその議論があるべきだということについて、完全に受け入れている」

 そう彼は追加した。

「何かひとつの良い答えがあるとは思わない。我々が覚えておかなければならないひとつのこと、それは我々は総体的なアプローチと、状況の包括的な評価が必要だということだ」

「そして、F1は市販車に関連する必要はないのかもしれないが、F1が市販車に関連しているということを信じている人々からの、財政的な支援を失う準備ができている必要がある。それは自動車メーカーだけではなく、石油製品のメーカーも同様だ」

「我々にはマイクロソフトのような、別の理由でここにいるいくつかのパートナーがいる。なぜなら、彼らはF1が必ずしも市販車関連するのではなく、社会的な方向に進んでいると信じているからだ」

「すべてのことを考慮する必要がある」

Valentin Khorounzhiy, Jonathan Noble