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春闘で異変、中小の賃上げが23年ぶり「平均」に並ぶ

3/20(月) 14:28配信

ニュースイッチ

人手不足が背景に

 今春闘で異変が起きている。自動車、電機など大手製造業のベースアップ(ベア)が前年を下回る水準での妥結が相次ぐ一方、中小製造業、食品・流通業の健闘が目立つ。17日午前時点での連合の第1回集計では、平均賃上げ率(定期昇給を含む)で、組合員数300人未満の中小組合の賃上げ率(同)も2・06%で並んだ。 

 連合加盟組合の平均賃上げと中小の賃上げ率が同率になったのは1994年の3・11%以来、23年ぶり。人手不足が背景にある。ただ、額は平均が6270円で、中小は5139円と開きがある。この20数年のベア積み上げが格差を生んだ。

 デフレ脱却をめざす安倍晋三政権にとって従業員数の7割弱を占める中小労働者と非正規の待遇改善は大きな課題だ。中小企業庁は産業界に中小企業との取引条件改善を要求。結果、「値引き要求が減り、現金決済も浸透している」(連合・須田孝総合労働局長)。

 先週末までにトヨタ自動車グループで“トヨタ(ベア1300円)超え”を果たした製造業労組は回答企業の4割に。また味の素はベア1万円を回答、同じく人手不足が顕著な流通業ではマツモトキヨシが4000円、ヨークベニマルが2694円のベアを提示、非正規の賃上げも実施する。

 一方で、長時間労働を減らすことで事実上の賃上げとする取り組みも目立つ。ヤマト運輸は時間帯指定配達の見直し、退社から出社まで一定時間を確保するインターバル制度の導入を回答した。

 政府は残業規制やインターバル規制の法制化を進めている。17日の会合で安倍首相は、残業規制の適用除外となっている建設・運輸業について「猶予期間を設けた上で、規制の対象とする方向で進めたい」と述べた。

最終更新:3/20(月) 14:28
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