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トランプ大統領とギャングのはざまで、メキシコで足止めされた移民たち

AFP=時事 3/21(火) 9:53配信

【AFP=時事】中米ホンジュラス出身のロシオ(Rocio)さん(25)は、自分と夫、2人の幼い子どもを殺すとギャングに脅迫され、米国での保護を当てにして一家で祖国を離れた。

【関連写真】メキシコの移民シェルターに入っているエルサルバドルの少年

 しかしロシオさん一家は今、メキシコで立ち往生している。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権による移民取り締まり政策によって米国から本国に送還されるのを恐れているからだ。

 一家は、ホンジュラスのギャングに追跡されているのではないかと気が気ではなく、昨年6月にメキシコ入りし、何としてでも先に進みたいと考えていた。

 だが現在のロシオさんは、「あの大統領と、人々を本国に送還するやり方を見ていて気が変わった」と話す。「あの大統領」とは、不法移民の国外退去手続きを推し進めると公言しているトランプ氏のことだ。

 ロシオさん一家は今、メキシコの慈善施設で暮らしている。彼女はギャングの報復を恐れており、自分のことは「ロシオ」とだけ紹介して名字は公表しないでほしいと頼んだ。

 ロシオさんはこれまで難民認定申請を3回行ってきた。難民に認定されれば本国に送還されるおそれはなくなり、医療や教育を受けられるようになる。しかし(迫害されている)証拠がないとして、申請は却下されてきた。


■ギャング抗争逃れて移民が北に殺到

 ホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラではギャング抗争により死者が出ており、大勢の移民が死に物狂いで北に逃れている。

 当局によると、昨年メキシコで難民認定申請者数は9000人近いが、今年は倍増する見通しだ。

 メキシコのエンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領は昨年、難民認定申請手続きの迅速化を約束した。

 しかし移民当局では、わずか50人ほどの職員であらゆる問題を処理している。そのうち29人の給与は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)から支払われている。

 メキシコ当局によると、南側の国境を越えて入国してくる人々は年間40万人を超える。UNHCRのホセ・フランシスコ・シーバー(Jose Francisco Sieber)氏によれば、難民認定申請の件数は増え続けているという。【翻訳編集】 AFPBB News

最終更新:3/21(火) 9:59

AFP=時事