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TPP参加か不参加か…機見る中国 選択肢残す戦略か 狙いは指導的位置

産経新聞 3/21(火) 7:55配信

 中国が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の協議参加をめぐり揺れている。チリで15日に開かれたTPP閣僚会合への参加について当初中国側は前向きな姿勢を示していたが、その後、否定的な発言へとトーンダウンさせた。トランプ米政権の離脱決定でTPPの先行きには不透明感が漂うが、中国政府は選択権を手元に残すため参加・不参加の態度を最後まで明確にしない戦略のようだ。

 「TPPに関して中国側の立場は変わらない」

 13日、中国外務省の華春瑩報道官が記者会見で、TPP閣僚会合への参加に否定的な考えを示した。閣僚会合は、中南米4カ国による「太平洋同盟」が開くハイレベル対話に合わせて開催。中国も中南米事務特別代表の殷恒民大使が率いる訪問団を同対話に派遣したが、TPP閣僚会合には参加しなかった。

 華氏がこのような説明を行ったのには前段がある。10日の外務省会見で、記者からの「チリ側がTPP参加国会議に中国を招いているが、招待を受け入れるのか」との質問に対し、耿爽報道官は「出席を前向きに検討している」と発言した。これを受け、内外メディアは「中国がTPP加盟へ準備」などと一斉に報道。それから3日後の華氏の否定発言は、一連の報道を受けて軌道修正を図ったように映った。

 自らが主導できる貿易体制の確立が中国の主眼にあるが、米国離脱後のTPPが利にかなう存在になるかどうか、中国側がまだ判断しかねていることが一連の動きからうかがわれる。

 中国人民大学教授は、12日付の香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストで「中国指導部はTPPに関する決心をまだ固めていない」との見方を示した。同記事では中国政府系機関に所属する研究者が「中国はTPPから交渉プロセスを学ぶことに恐らく興味がある」と説明した上で「ルールを受け入れたいかどうかを決め、指導的位置を占められるかどうかを確かめるまで、われわれは選択の権利をとっておく」との戦略を強調した。(北京 三塚聖平)

最終更新:3/21(火) 8:53

産経新聞

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