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青果卸比較サイト 手数料や条件見える化 4月にも農水省

日本農業新聞 3/21(火) 7:00配信

 農水省は4月にも、全国の主要青果卸の委託手数料率などをインターネット上で簡単に比較できるサイトを立ち上げる。通信販売をはじめ市場外業者などの情報も載せる。生産者自身で好条件の出荷先を選びやすくする。政府は農業競争力強化プログラムで、流通の抜本的な合理化を打ち出しており、今回の取り組みはその一環。中央市場で営業する各卸の手数料率は横並びが現状だが、「見える化」で各社に競争意識を促す狙いだ。

 サイトには中央市場だけでなく、地方の主要市場の卸の情報も載せる。委託手数料は、中央市場の場合、野菜が8.5%、果実は7%と、自由化された2009年以前と変わっていない。同時に買い付け集荷の増加や出荷奨励金などもあり、実際に産地がいくら手数料を支払っているのか分かりにくいという指摘がある。委託手数料率に加えて、出荷奨励金の有無などをサイトに表示することで、透明化を図る。

 従来、委託手数料率に規制がなかった地方市場でも、野菜の4割近くが8.5%。8.6%以上も4割近く存在するが、集荷支援などさまざまなサービスの対価として手数料を設定しているところもある。同省は「手数料率の高低で比較するのではなく、その対価として得られるサービスが出荷に当たって適切かどうかを判断材料にできる」(卸売市場室)と話す。

 他にも、低温管理のできる冷蔵施設の有無や、取り扱いに強みを持つ品目など卸売会社ごとの特色を明示する。卸売市場で営業する卸だけでなく、宅配、通販などを手掛ける「市場外流通」の業者に関しても、同列で情報を掲載。同省は卸売会社と市場外流通を手掛ける企業、それぞれ150程度の参加を見込む。

 生産者やスーパーなどの小売業者も情報を書き込めるようにする。生産者からは所在地や生産する品目を、小売業者は仕入れを希望する品目や数量などを記録。市場を通さない、直接取引のマッチングの場としての活用も促す。

 同省は今後、花きにも対象を広げていく方針だ。

 この4月には大田花きが「商物分離」を想定し、商流と物流を分けた手数料体系に移行するなど、卸には政府による卸売市場の見直しを視野に入れた動きも出始めた。同省は「それぞれの特徴をアピールすることが生産者の所得向上につながる。積極的に情報を登録してほしい」と話す。

日本農業新聞

最終更新:3/21(火) 16:52

日本農業新聞