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いじめ防止委 識者4割不在/青森県内市町村、人材不足で

Web東奥 3/21(火) 13:14配信

 青森県内の少なくとも4割に当たる16の市町村の中学校で、「県いじめ防止基本方針」に基づき各学校で設置する「いじめ防止等対策委員会」に、いじめや子どもに関する専門的な知見を持つ識者が不在か、非常駐であることが、東奥日報紙が実施したアンケートで20日、分かった。地域の人材不足が主な理由だが、関係者は「行政が予算をつけてでも配置すべき」と指摘している。
 アンケートは1月下旬から2月上旬にかけて、県内40市町村の教育委員会と私立などの中学校6校を対象に郵送で行い、うち29市町村と4校からファクスなどで回答を得た。
 県いじめ防止基本方針では、各学校がいじめの防止などに関する取り組みを効果的に行うため、学校の複数の教職員、心理、福祉などに関する専門的な知識を持った人、その他の関係者などによる組織「いじめ防止等対策委員会」を設置することを定めている。
 29市町村のうち「専門家が入っている」と回答したのは13市町。4市町村では識者がおらず、12市町村では専属の委員としては加わっていなかった。私立などの中学では2校でおり、2校でいなかった。
 識者がいない、もしくは常駐ではないと回答した市町村では「へき地ということもあり、近くに専門的な知見を持つ識者がいない」(佐井村)「学区あるいは近隣地域において、年間を通してボランティア的な立場で協力していただけるような方を見つけることが難しい現状である」(三沢市)など、地域性を理由に挙げた回答が目立った。「校内組織であるため入っていない」などとした自治体もあった。
 非常駐の場合は「外部専門家を必要に応じて加え対応する体制となっている」(つがる市)といった、臨時で招集する形態を取る市町村が多く、「いじめ防止策で連携している村の各協議会などに入っている」(田舎館村)という自治体もあった。
 いじめ防止に関する調査研究や啓発活動などに取り組んでいる「子どものネットリスク教育研究会」(東京)の代表で、元弘前大学教育学部教授の大谷良光さんは「閉ざされた学校内のメンバーだけの議論では、事案が曖昧に処理されてしまう恐れもある。学校と直接関わりのない外部の専門家の参加は絶対に必要」と強調。「地域のボランティアだけに頼るのは無理があり、国や県が助成してでも外部から専門家を呼ぶべき」と提言している。

東奥日報社

最終更新:3/21(火) 13:14

Web東奥

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