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三菱重工の株価連騰も楽観はまだ早いか。最後に残るMRJリスク

3/22(水) 14:10配信

投信1

日本の製造業を代表する企業である三菱重工の株価が連騰しています。巨額の損失発生懸念があった米国の原発運営会社との訴訟で和解が成立したことから、株価は窓を開けて上昇を続けています。

しかし、三菱重工の株価上昇を素直に喜ぶのは時期尚早かもしれません。原発訴訟が片付いたとはいえ、三菱重工が社運を賭けている小型ジェット旅客機MRJの度重なる量産延期もあり、三菱重工の今後の株価はMRJ次第の面が否定できません。

三菱重工の懸案の1つ、米国原発運営会社との訴訟が和解で決着

原発事業といえば、経営危機に瀕している東芝の負のイメージが付いて回りますが、三菱重工も米国で原発運営会社とのトラブルを抱えていました。

米カリフォルニア州のサンオノフレ原子力発電所で、三菱重工納入の蒸気発生器から2012年1月に放射性物質を含む水が漏洩した事故で、原発運営会社等から合計66億6,700万ドル(1ドル113円計算で約7,500億円)の請求を受け、訴訟に発展していました。

東芝が原発事業で巨額損失を計上していることから、三菱重工の訴訟の行方が注目されていましたが、3月14日に和解が成立。1億2,500万ドル(約140億円)を支払うことで、訴訟は決着し、最大約7,500億円の損失計上の可能性があったものが、結局約140億円の損失で確定しました。

三菱重工は既に約140億円の引当金は計上済みと発表しており、原発事業での損失は最低限にとどめられる形となりました。

和解を契機に上昇した三菱重工の株価

こうして原発事業での懸念を解消した三菱重工の株価は窓を開けて上昇。3月14日以降3連騰することとなり、450円付近の株価が500円一歩手前まで上昇しました。

三菱重工株はこれで上昇トレンド入りかと考えたい所ですが、解決すべき大きな問題がもう1つ残されています。それは同社が社運を賭けて開発している小型ジェット旅客機MRJです。

納期延期を繰り返しているMRJ

三菱重工はANAからの発注を受け、2008年3月にMRJの事業化を発表しています。当初は2013年に初号機の納入を予定していましたが、その後繰り返し納期延期が発生し、2020年半ばにまで納期が延期されています。

ボーイング787の主要航空機部品製造や自衛隊の戦闘機の製造も手掛ける三菱重工ですらMRJの開発に手こずる姿は、航空機開発の難しさを象徴しています。

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最終更新:3/22(水) 14:10
投信1