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東京製鉄、4月鋼材販価を2カ月連続据え置き

3/22(水) 6:00配信

鉄鋼新聞

 東京製鉄は21日、4月契約の鋼材販売価格を全品種で前月比据え置くと発表した。据え置きは2カ月連続。鋼板、条鋼の各品種とも市中在庫は低水準で需給は緩んでいない。市況も底堅く、特に建材品種は夏場以降に旺盛な需要が続く見通し。主原料の鉄スクラップをはじめコスト高は厳しいが、同社が昨年12月から2月契約で行った連続値上げが「市中価格に十分に反映されたとは言い難い。先月に続き状況を見極める」(今村清志常務営業本部長)と据え置き理由を説明した。同社では需要見合いの生産を継続し、需給調整に努める考え。
 4月契約の主な品種の販価(ベースサイズ)は、H形鋼がトン7万8千円、ホットコイルが同6万2千円など。
 物件向けや在庫品の販売も21日午後から再開し、販価はH形鋼をトン7万8千円、厚板を同7万2千円、異形棒鋼を同5万6千円とした。いずれも前月と同じく建値での販売。
 同社は昨年12月契から2月契約まで3カ月連続で販売価格を引き上げている。上げ幅の合計は、H形鋼がトン1万3千円、ホットコイルが同1万2千円、厚板が同1万円、異形棒鋼が同9千円。
 同社は3カ月連続の値上げは「完遂した」(同)としているが、メーカーの大幅な値上げが市況に比べ先行していることを勘案。「いったん様子見」として3月契約で販価を据え置いた。
 今回4月契約でも「メーカーの値上げレベルに市況がまだ追い付いていない」(同)と判断した。
 ボトムからの鉄スクラップ価格の上昇幅は製品値上げに先行しているため、「来月以降、次のステップ(値上げ)につなげていきたい」(同)とした。
 建材品種の需要に関しては「東京五輪関連や首都圏再開発以外にもさまざまな案件が夏場以降に出件されてくる」(同)と指摘。地域的には首都圏に偏りはあるものの、九州・沖縄や北海道、名古屋、北陸で堅調さが見られるとした。
 足元の輸出商談はホットコイルがFOB530~550ドル、H形鋼が同570~590ドルと前月比で横ばい。中国ミルの輸出減により「当社には世界中から多くの引き合いが寄せられている。ただ、減産体制の現状では輸出を大きく増やす余力はない。足元も輸出は依然選別して受注している状況」(同)とした。
 鉄スクラップ価格については「海外市況の調整安で足元には若干ピーク感が出ている」(同)との見方を示した。ただ「全体の基調として大きく値下がりするとは考えにくい」とも付け加えた。同社の3月生産量は19万トンを予定。うちH形鋼9万トン、ホットコイル7万トン(うち輸出2万トン)、厚板1万トンの見通し。

最終更新:3/22(水) 6:00
鉄鋼新聞