ここから本文です

果実 とことん・・・農業ツーリズム新機軸 収穫、加工、剪定枝たき火・・・イベント65種 和歌山県紀の川市「ぷる博」4月9日まで

3/22(水) 7:00配信

日本農業新聞

 国内有数の果樹産地、和歌山県紀の川市で、国内初のフルーツを主役にした体験型の博覧会「ぷるぷる博覧会(ぷる博)」が4月9日まで開かれている。期間中、市内各地で農家や市民が企画した65種類のイベントを多彩に催す。剪定(せんてい)枝のたき火など、果樹農家にとっての日常も“体験”として提供。果実を販売するだけでなく、農家との交流といったフルーツ・ツーリズムを打ち出し、産地のファンづくりや地域産業の活性化につなげていく狙いだ。

産地全体 体験の場に

 3月中旬、果樹など約30アールを経営する農藝(のうげい)舎の園地に、市内外から親子連れら7人が訪れ、樹上で越冬させたハッサクの収穫を楽しんだ。「収穫体験の受け入れは初めて」と言う同園の森本泰輔代表は「今はSNS(インターネットの交流サイト)など情報発信の手段が発達しているが、文字と写真だけでは伝わらないものもある」と話し、消費者と直接交流する重要性を実感する。

 同園での収穫体験は、市民らで組織する「紀の川フルーツ・ツーリズム」が主催する「ぷる博」のイベントの一つだ。ぷる博は、3年ほど前から果実と体験を組み合わせた地域おこしを模索してきた市民の有志らが、集大成として企画し、5日に開幕した。ぷる博の児玉敏昭事務局長は「交流を通じて思い出づくりの手伝いをすることで、本物のファンになってもらいたい」と狙いを話す。

 同県海南市から訪れた樫尾多美子さん(67)は「紀の川市にこんなにたくさんのフルーツがあるとは知らなかった。せっかく来たので、いろいろなイベントに参加したい」と笑顔を見せた。

市民自ら発見も

 期間中は、果樹園を空から見下ろせるパラグライダー体験や桃園でのバーベキュー、食育イベントなど、農家やレストラン関係者、主婦らそれぞれが知恵を絞ったイベントがめじろ押し。限定メニューを提供するレストランや、加工品を開発した果樹園もある。市民にとっても、街に漂うかんきつの香りや果樹産地ならではの景観など、普段は気付きにくい地域の魅力を再発見するきっかけになったという。

1/2ページ

最終更新:3/22(水) 7:00
日本農業新聞