ここから本文です

大幅上昇した仙台市の住宅地価、その背景は?

3/23(木) 16:20配信

投信1

2017年の公示地価発表、住宅地は9年ぶりの前年比プラスに

3月21日、国土交通省が2017年1月1日現在の公示地価を発表しました。それによると、商業地が+1.4%上昇(2年連続のプラス)、住宅地が+0.022%上昇(9年ぶりのプラス)、全用途が+0.4%上昇(2年連続のプラス)となっています。なお、上昇率はいずれも対前年比です。

マイナス金利を始めとする日銀の低金利政策、及び、訪日外国人旅行客の増加などにより、大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)を中心に商業地の地価は堅調に回復しています。特に今回は大阪圏の地価上昇が著しく、商業地の「上昇率」では全国上位5位全てを大阪市が占めました。

仙台市の住宅地が大幅上昇、全国上位10位のうち7地点を占める

今回のトピックは、何と言っても、住宅地の地価がわずかながらとはいえ9年ぶりの上昇に転じたことではないでしょうか。ただ、その回復は鈍く、大都市圏での上昇率は足踏み状態が見られます。

そうした中で、住宅地の地価上昇に貢献したのが中核4都市(札幌、仙台、広島、福岡)であり、中でも突出していたのが仙台市です。上昇率で見ると、全国上位1位~4位を仙台市が占め、さらに全国上位10位以内に仙台市の7地点が入っています。

もちろん、公示地価の絶対価格で見れば、大都市圏には遠く及びません。上昇率第1位の仙台市若林区白萩町が14万6,000円、第5位の東京港区麻布が275万円です(いずれも1㎡あたり)。それでも、全国上昇率のトップ10のうち7つを占めたことは特筆すべき点でしょう。

地下鉄東西線の開業効果が地価上昇の最大要因

今回の調査で仙台市における住宅地の地価が上昇した最大の理由は、地下鉄の開業効果です。2015年12月、新たに市営地下鉄「東西線」が開通しました。それまでは「南北線」1本でしたが、東西線の開通により、沿線住宅地の需要が急増した模様です。

実際、全国の上位10位に入った7地点は、全て東西線沿線の地点でした。もともと仙台市は“住みたい街”ランキングのたぐいでは常に上位に顔を出します。東日本大震災による地価下落が一巡したところに、新たに地下鉄が開業したことで上昇率に弾みがついたと考えられます。

1/2ページ

最終更新:3/23(木) 17:20
投信1