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高校の授業が変わる。高校入試が変わる。いま、備えておくべきこととは?

3/23(木) 12:01配信

ベネッセ 教育情報サイト

時代とともに移り変わる教育のあり方。あと3年後に迫る大学入試改革や次期学習指導要領の全面実施は、これまでにない大きな変化をもたらすといわれています。そこで今回は、高校の授業や高校入試がどのように変わるのか。すでに始まっている変化も含めて、ベネッセ教育総合研究所アセスメント研究開発室・室長の鎌田恵太郎と進研ゼミ受験総合情報センター・センター長の浅野剛がお話しします。

●「課題解決能力」に必要な言語能力の育成を目指す高校教育

Q:今度の大学入試改革や次期学習指導要領実施を受け、高校の教育はどのように変わるのでしょうか。

鎌田:教育目標が“知識・技能の習得”重視から“複雑な課題解決能力の育成”中心に変わるので、そのために必要な言語活動のスキルや態度を身につけることが重要になります。言語活動のスキルとは「思考力・判断力・表現力」という、熟考して評価し、表現する一連のプロセスで必要な力。そして、態度とは「主体的で対話的な深い学び」という、自ら学ぶ姿勢や人と協働する姿勢のこと。今後はこれらの力を育むための授業が増えると考えられます。

Q:各教科の具体的な変化について教えてください。

鎌田:変化が一番大きいのは国語科です。実社会・実生活で生きる言語能力を高めるための科目が新設されます。授業も、文章やデータ、資料などいくつかの資料を組み合わせて読み解き、筆者の意見と事実を区別したり、自分の考えを根拠をもとに述べたりしながら思考力や論述・議論のためのスキルを育みます。社会科も変わります。今までは知識の体系的な理解を中心に評価してきました。しかし今後は、たとえばテーマ学習をして関連する知識を覚える、あるいは自分で調べて知識を獲得するなど、知識は構成的に学びながら、現代的な諸課題の考察や課題解決的な授業が増えるでしょう。ほかにも、英語科は4技能の育成に力を入れていくことになりますし、情報科もこれまで以上に重視され、ICTリテラシーの向上や課題解決能力の育成を目指します。

Q:2019年度より「高等学校基礎学力テスト(仮称)」が導入される予定ですが、これは高校においてどういう位置づけのテストになりますか。

鎌田:「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は全ての高校生が身につけるべき学習内容を示すことで学習意欲を喚起するとともに、学習や指導の改善に生かす狙いがあります。

浅野:このテストは当面、大学入試には使われないのですよね。その先にはどういう議論があるのでしょうか。

鎌田:はい、当面は試行実施期間と位置づけられており、大学入試の材料には使われません。ただし、 2023年度の大学入試からこのテストの評価を調査書に記載する等、何らかの形で入試の材料に利用するかどうか今後も議論される予定です。調査書に書くとなるとテストの意味合いがまったく違ってきます。これまで大学側は大学入試の際、それぞれの高校における評定平均値を見ていました。しかし、全高校生を対象としたテストを活用することで、受験生の相対的な比較が容易になり、その結果、学校間格差も一目瞭然になるでしょう。

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