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【F1】王者メルセデスに慢心なし。ニューマシンW08のアップデートを徹底分析

3/23(木) 12:06配信

motorsport.com 日本版

 スペインのカタルニアサーキットで2回にわたって行われたオフシーズンテスト。その間、メルセデスのニューマシンW08には多くの変更が加えられた。それはフロントウイング、フロントのブレーキダクト、バージボード、ディフューザーなど、実に広範囲にわたる。

【F1メカ解説】メルセデスW08のフロントウイング&ブレーキダクトのアップデート比較

 W08のフロントウイングは、昨年モデルから多くの部分を踏襲している。2015年に導入された、気流をマシンの外側に向けて流すトンネルも、メインプレーン下部に保持されている。

 最大の変更は、2回目のテストで試された”r”形状のカスケードウイングだ。この表面には、スリットが追加されている。これによって、渦流の形状を変え、幅が広くなったタイヤの前面に当たる気流の制御を行っているとみられる。

 ブレーキダクトも変更されている。前端のすぐ後ろに縦状のスリットが拡大され、空力的な側面から、タイヤのサイドウォールとの関係を整える。

 その後方にある小さなダクトも変更され、その内部には昨シーズンのマシンにも取り付けられていた、水平方向の仕切りが備えられている。

大幅に規制緩和されたバージボード周辺

 サイドポンツーン前の領域は、今季大幅に規制が緩和された部分だ。その中でも、メルセデスが2回目のテストで試した解決策は、特に積極的なモノだったと言えよう。

 サイドポンツーンの下、前方に突き出たフィン(1)は、この部分で発生する乱流を制御するために使用されている。

 バージボードの後端部分には縦方向のスリット(2)が開いているが、これは様々なヨー角でこの領域の気流を改善することを目指している。

 メインのバージボードの前方に取り付けられた小型のバージボード(3)は、積極的に外に向かって曲げられていて、ミシン目のようなスリットが入れられている。

 さらにその前方、車高センサーの両側には、Z字型のウイングレットが取り付けられている。これは、前方にあるターニングベインと後方のバージボード類と強調して働くように計算されている。

ディフューザーはより複雑に

 ディフューザーの外側の部分も、2回目のテストで変更され、その両端の処理がより複雑にアグレッシブになったように見える。また、非常に複雑になったガーニー状の小さなフラップが取り付けられていて、これを用いてブレーキダクトフィン、リヤウイングの翼端板、リヤタイヤなどで発生した気流がそれぞれに与える影響を改善しようとしているように見える。

Matt Somerfield