ここから本文です

自殺者は2万2000人台に減少。でも4人に1人「自殺考えた」

3/24(金) 18:10配信

ZUU online

厚生労働省と警察庁の発表で、2016年の自殺者数は2万1897人で、2015年より2128人減ったことが分かった。ピークだった2003年の3万4427人に比べると実に40%&近くも減ったことになる。

■自殺の原因・動機の7割近くが「健康問題」

自殺者数は1997年に2万4000人台だったものが、翌98年には3万2000人台へ急激に増え、3万人台で推移していた。2010年から減少しはじめ、2012年には15年ぶりに2万7000人台に減った。その後も減少傾向は続き、2016年に2万2000人を割り込んだ。これ14年ぶりのことだ。

性別では男性が1万5121人で全体の69.1%を占めている。統計が発表されている1978年以降、男性が女性を下回ったことはない。また年齢別では40代が3739人で全体の17.1%、次に50代、60代が同率の16.6%となっている。

年代別では20代から上の年代はすべて減少傾向にある。ただ19歳までの年代は2010年以降ほぼ500人台でほとんど変わっていない。総数そのものが他の年代に比べ5分の1から7分の1と少ないが、若年層の自殺防止への努力が一層必要なことは確かだ。

自殺者のうち、遺書などの自殺を裏付ける資料のある人1万6297人の、自殺の原因、動機は、「健康問題」が1万1014人で67.5%を占めた。実に3人に2人という割合だ。次は「経済・生活問題」で3522人(21.6%)、以降「家庭問題」3337人(20.5%)、「勤務問題」1978人(12.1%)、「男女問題」764人(4.7%)、「学校問題」319人(1.9%)となっている。割合の合計が100%を超えているのは、原因、動機には複数の理由が存在することも多く、1人に対して最大3つまで集計しているためだ。

自殺の原因・動機で「健康問題」が圧倒的に多いが、それが40代以降の自殺者が全体の74.2%もなる要因となっている。さらに目に付くのが働き盛りといわれる40代で、「家庭問題」で男女とも、「勤務問題」は男性が最多、「経済・生活問題」では50年代に次ぐ多さということだ。会社や家庭、経済状態などさまざまな狭間で苦労している姿が浮かび上がってくる。

■自殺者が最多は東京都、最小は鳥取県。大都会が多い傾向

都道府県別では当然ながら人口の多い自治体が上位だ。最上位は東京都で2220人、続いて埼玉県1254人、大阪府1238人の順だ。少ない県は下位から鳥取県82人、島根県134人、徳島県141人となっている。

都道府県別に原因・動機を見てみると、「家庭問題」「経済・生活問題」で大阪府が東京都を抜いて最上位になっているのが目立つ。また、「勤務問題」で愛知県が東京都に次いで2番目に多い。地域により原因・動機の違いが浮き彫りになった。また、もともと総数が少ない(319人)なので比較が難しいが、鳥取県、沖縄県では自殺者がひとりも出ていいない。

自殺者が減少していることは、政府等の対策が一定の効果を上げていることの証だ。一方で、厚労省が2016年10月に20歳以上の男女3000人に対して行った書面での調査(回答2019人)では4人に1人(23.6%)が自殺を考えたという結果になった。2008年の19.1%、2012年の23.4%と比べると増加傾向にある。

厚労省は自殺防止策を検討するといい、政府は2017年夏に「自殺総合対策大綱」を閣議決定する予定で、対策を強化する考えだ。(ZUU online 編集部)

最終更新:3/24(金) 18:10
ZUU online