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“雑居ビルから宇宙界のAppleを目指す“ 若き人工衛星ベンチャー代表

3/24(金) 20:20配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 古本屋やスポーツ用品店が立ち並ぶ東京・神田。ここに注目の宇宙ベンチャー・アクセルスペースはある。

 これまでの宇宙事業は国家プロジェクトだったが、アクセルスペースは世界で初めて商業用の超小型人工衛星の製作に成功。去年打ち上げられた気象衛星ひまわりと比べるとサイズ(質量)は50分の1となった。NASAやJAXAの人工衛星は一度に多くの研究を行うために大型で、開発期間は5年から10年。費用は150億円から500億円と莫大。アクセルスペースでは、その衛星を超小型化し開発期間は従来の5分の1、費用は100分の1以下とすることに成功した。

 なぜこれほどのコストカットができたのか。代表取締役の中村友哉氏は「例えばネジがありますよね。その1個1個は東急ハンズでも売っているものです」。身近なものを使うことでコストを下げ、過剰な品質を求めず、徹底してシンプルに作ることで量産化につなげた。埃を嫌う衛星のための社内のクリーンブースも自らが組み立てたものだ。中村氏は「いわゆる大きな衛星ですと高いから長くもたせないといけないということで、(耐久性も)10年とか15年とか。そうすると中の機器もそれくらいもたせないといけないので、コストが上がる原因にもなります」と説明する。

 アクセルスペースは創業8年で社員は27名だが、その技術力は認められている。昨年にはJAXAから人工衛星の開発、製造、運用の全てを委託された。しかし一体なぜ、中村氏は人工衛星を“超小形化”できたのだろうか。中村氏は「国が作るような大きな衛星でも元をたどれば、ひとつの電子部品から成り立っています」。さらに「誰もやっていないということは、そこにビジネスがないから。私自身は小さな衛星に関わってきて、価値を社会の人に分かってもらいたい思いが強くて」と事業を始めるきっかけを話した。

 中村氏は東京大学を卒業後、特任教授を経て2008年にアクセルスペースを創業した。アクセルスペースの衛星が撮影した地球の写真を見ると、身近な部品で作ったとは思えない美しさだ。宇宙で得たデータを蓄積し、情報のプラットフォームを作ろうとしている。ただ衛星写真はグーグルも提供している。それでも中村氏は「(重要なのは)やはり更新頻度だと思います。グーグルマップなどは確かに衛星画像を貼ってありますが、東京であっても1年前とか2年前の画像。我々は今後、50機の衛星を打ち上げることによって、世界中どこでも毎日画像が更新されるような仕組みを作ろうと思っています。そうすると常に今日の地球が見られる」と語る。

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最終更新:3/24(金) 20:20
AbemaTIMES