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シリア難民のテント、過去背負ったままドレスに生まれ変わり

3/24(金) 14:43配信

AFPBB News

(c)AFPBB News

【3月24日 AFP】一度はシリアの難民家族の住まいとして使われた国連(EU)のテントが、国連のロゴや過去のしみをつけたまま、ドレスとなって新たな命を吹き込まれた。

「Dress for Our Time(わたしたちの時代のドレス)」と称されたこの作品は、ファッションデザイナーのヘレン・ストーリー(Helen Storey)さんが、戦災地シリアとの国境にあるヨルダンのザータリ(Zaatari)難民キャンプで捨てられたテントをフード付きドレスにリメークしたもの。野外音楽祭「グラストンベリー・フェスティバル(Glastonbury Festival)」の舞台やアラブ首長国連邦(UAE)ドバイ(Dubai)の会議場で披露された。

 現在、ドバイ国際人道支援・開発見本市(Dubai International Humanitarian Aid and Development Conference and Exhibition)で披露されているこのドレスは、物理的および政治的に紛争を免れている訪問者らに、難民生活の実態を知らせるのが目的だ。

 英ロンドン芸術大学(University of the Arts, London)でファッションと科学の教授を務めるストーリーさんは、「私たちはファッションをトロイの木馬のように使っているのです。それにより、より深刻な問題、わたしたち皆を巻き込む危機について、話すことができるからです」 と話し、「それが歴史を持ち、実際に家族のシェルターだったことが重要なのです。その物語こそが、この作品が人の心に響く助けになるのです」と続けた。

 テントは国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がザータリ難民キャンプに仮設小屋を設置し始めた際、廃棄された。ストーリーさんはテントを見つけた当時の状態のまま保存しており、ブルーのUNHCRのロゴが印刷されたベージュの汚れた防水生地には、オレンジのマーカーで書きなぐったメッセージが、薄れてはいるがまだ見えるように残されている。

 このドレスは昨年のグラストンベリー・フェスティバルで、マリ出身のシンガー・ソングライター、ロキア・トラオレ(Rokia Traore)さんが着用した。23日撮影。(c)AFPBB News

最終更新:3/24(金) 15:16
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