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無電柱化、今夏に着手 重伝建・白峰

3/24(金) 2:19配信

北國新聞社

 白山市は今年夏から、重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)の「白峰」の無電柱化に着手する。集落を南北に縦断する、目抜き通りの市道南側約290メートルで工事を進め、2019年度の完成を目指す。豪雪地帯のため配電施設は雪に埋もれないよう工夫し、通りの裏手に立てる柱上部に設置する。風情のある町並みから電線類を取り払い、歴史的景観の向上につなげる。

 白峰の重伝建は約10万7千平方メートルで、集落のほぼ全域が区域となっている。約200世帯500人が暮らす集落には300棟程度の建物があり、その中で昭和20年代以前に建てられ、所有者の同意が得られた住居や土蔵、店舗、寺院、神社など64棟が伝統的建造物に選定されている。

 切り妻造りの伝統的建造物は目抜き通りの南側に道路に面して集中しており、このうち真宗大谷派・林西寺辺りから、通りを南に向かって無電柱化を進める。

 沿道には江戸時代の大庄屋・山岸家の旧屋敷や、住民団体が運営する飲食施設「雪だるまカフェ」、木羽葺(こばぶ)き屋根が残る真宗大谷派・行勧(ぎょうかん)寺の庫裏(くり)などが並ぶが、建物の真横に電柱が立ち、電線が景観を損ねている。

 通常、無電柱化を行う際は、電柱上部に取り付けられている変圧器や分岐装置などの配電施設を地上に移し、道路脇のボックス内などに収納する。しかし白峰の場合、地上に収納した場合、雪に埋もれて保守・点検の支障になる恐れがあるため、新設する柱上部に配電施設を移す。

 市によると、白峰には年間約30万人の観光客が訪れ、行楽期には目抜き通りのそぞろ歩きを楽しむ観光客でにぎわう。無電柱化が行われる通りの近くには、2015年度に「ミンジャ」と呼ばれる白峰独自の石積水路も約70メートルにわたって再整備された。

 市は白山麓最奥部にある白峰へ誘客を図ることで、他地域への波及効果も期待できるとみており、担当者は「街路景観をすっきりさせ、まちの魅力を高めたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:3/24(金) 2:19
北國新聞社