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農業体験での食と農理解 生産者指導が効果的 農水省調査

3/26(日) 7:00配信

日本農業新聞

 農林漁業体験で、生産者が直接指導すると体験者の食や農への理解・関心がより深まるとのデータが農水省の調査で示された。例えば、体験後に「地元産や国産の食材を積極的に選ぶようになった」のは、生産者が指導していない場合は12.5%だったが、指導した場合は28.8%だった。農水省は「消費者が生産者から指導を受けることで、その苦労を学ぶ貴重な機会になっている」と分析する。

 農水省が16年10、11月に20~60代の男女4000人を対象に「食生活及び農林漁業体験に関する調査」として行った。農林漁業体験に参加した消費者のうち、生産者から直接指導を受けた人は83%だった。

 体験後の関心の変化では「自然の恩恵や生産者への感謝を感じられるようになった」が最も多かった。生産者の指導がない場合は40.2%で、ある場合は65.4%と大きな差が生じた。「食べられなかった野菜などが食べられるようになった」の割合も、生産者が指導した方が高くなった。

 対して「変化はなかった」は、生産者の指導がない場合が37%、ある場合が16%。生産者の指導が食や農を身近に感じる鍵になっている。

 本人または家族が農林漁業体験に参加した経験があるとの回答は30.6%だった。20年度までの第3次食育推進基本計画では「農林漁業体験を経験した国民(世帯)の割合」の目標を40%以上としている。農水省によると体験した世帯は増加傾向で、JAや地方自治体、教育機関などとの連携を強化して後押しを進める。

 一方、どんな場面で体験したかについては「学校の取り組みに参加」が61.4%と半数以上を占め、子どもの頃の体験が中心となっている。次いで「地方自治体や地域の取り組みに参加」が22.8%で続いた。

 小中学校での体験が中心となっているため、地域交流を拡大するなど幅広い世代に体験してもらうことが課題だ。農水省は「民間を含め体験事業を広げ、一般の消費者が参加しやすい仕組みを整備したい」と話す。

日本農業新聞

最終更新:3/26(日) 13:14
日本農業新聞