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【フィリピン】1兆円支援へ、第1回日比インフラ合同委員会

NNA 3/27(月) 11:30配信

 日本、フィリピン両国政府はきょう27日、東京で第1回日フィリピン経済協力インフラ合同委員会を開催する。安倍晋三首相が1月にフィリピンを訪問した際に、向こう5年間で政府開発援助(ODA)と民間投資を合わせ1兆円の支援を表明したことを受け、官民を挙げた協力実施について協議する。
 日本から和泉洋人総理大臣補佐官、フィリピンからドミンゲス財務相がそれぞれ代表として出席する。フィリピンからは、国家経済開発庁(NEDA)のペルニア長官、ビリヤル公共事業道路相、ディオクノ予算管理相、クシ・エネルギー相、アラン・カエタノ上院議員、パンパンガ州の環境配慮型都市「クラーク・グリーン・シティー(CGC)」などの開発を計画する基地転換開発公社(BCDA)のディゾン社長兼最高経営責任者(CEO)などが参加。日本からは国際協力機構(JICA)、外務省、財務省、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、総務省、農林水産省の高官が協議に臨む。
 フィリピンの財務省によると、2017~22年のフィリピン開発計画(PDP)や最新のマクロ経済動向を発表し、日本の融資の可能性があるフィリピンのインフラ事業の候補について話し合う。このほか、二国間の協力協定の締結に向け、エネルギー、ミンダナオ支援、テロ対策を含む安全保障、違法薬物撲滅キャンペーン、環境、農業、防災、IT、人材開発の分野についても協議する予定だ。
 ■ミンダナオ、電力開発に期待
 安倍首相は1月のフィリピン訪問で、ドゥテルテ大統領に対し、日本の技術と知見を活用したインフラ整備に貢献したい意向を示し、3月までに電力分野のアクションプランをとりまとめる考えを表明した。経済産業省は、フィリピン政府への電力アクションプラン提出に向け、先月にミンダナオ開発庁(MINDA)とともにダバオ市内で「ミンダナオ電力・エネルギーセミナー」を共催し、現地関係者との意見交換を実施している。
 地元紙マニラタイムズによると、MINDAのアロント長官はセミナーで、近年の発電所への投資によって、2016年末時点で同地方の総発電容量は100万キロワット(kW)を超えており、電力不足は緩和していると指摘。ただ、製造、不動産、サービス、農業関連産業の発展により電力需要は伸びており、2020年までに需要が50万kW増え、30年までにはさらに160万kW拡大する見通しであることから、電源開発への日本の支援に期待を示した。
 同長官はまた、化石燃料、特に石炭を使う発電所が増えれば、電力料金の上昇につながるとの認識を提示。◇同地域の電力需要の7割超を賄うアグス―プランギ水力発電基地(現状の最大出力は75万kW)の改修・増強◇送電網の災害復興力の引き上げ◇地熱・風力発電の促進◇バシラン、スルー、タウィタウィ各州などの低電化率地域への配電強化――などへの協力を訴えた。MINDAは、再生可能エネルギー発電所の投資許可の申請手続きにかかる時間を、それまでの3~5年から2~3年に短縮することで投資を誘致しているという。
 ■無償資金協力、38億円供与
 日フィリピン経済協力インフラ合同委員会に先駆け、日本の外務省は23日、マニラで総額38億4,600万円を上限とする無償資金協力4件について交換文書に署名したと発表した。向こう5年で1兆円を支援する計画の一環となる。
 無償資金協力を供与するのは、◇バンサモロ地域配電網機材整備計画(限度額7億7,100万円)◇国家警察(PNP)にテロ対策機材を供与する経済社会開発計画(5億円)◇保健省への違法薬物使用者治療強化計画(18億5,000万円)◇紛争の影響を受けたミンダナオの子どものための平和構築および教育支援計画(7億2,500万円)――の4件。ミンダナオの教育支援は、劣悪な生活環境の向上と平和構築に関する教育を強化することでテロの温床となることを防ぐのが狙いで、国連児童基金(ユニセフ)に対して資金を寄付する。

最終更新:3/27(月) 11:30

NNA