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「当選させるために450人引越しさせますんで」本当にあった不思議な選挙シリーズ

3/27(月) 7:00配信

選挙ドットコム

突然ですが、仲の良い友だちが選挙に出ようとしているとしましょう。
この友だちの政策も支持できるので投票したいと思いましたが、友だちが立候補しているのは別の自治体… そんな時、「投票するために引っ越す」ことは可能なのでしょうか? さらには「投票するために引っ越す」人なんているのでしょうか?

選挙より3ヶ月前に住んでいればOK

選挙に投票するためには、市区町村が管理している「選挙人名簿」というものに登録される必要があります。選挙人名簿の登録に関しては公職選挙法で規定されており、3月・6月・9月・12月の年4回と、選挙の公示(告示)日の前日に登録を行うものとされています。

この選挙人名簿に登録されるためには、満18歳かつ住民票の作成日あるいは転入届を出した日から3か月以上その自治体に住民登録されている必要があります。

つまり、冒頭で述べたように、自分が住んでいない自治体に立候補した友だちに投票したい場合は、選挙の公示日の3か月より前にその自治体に住民票を移した上で継続して居住している必要があります。

それでは、選挙に立候補した友人の応援を目的として住民票を移すことは法的には問題ないのでしょうか? 公職選挙法第236条には、「選挙人名簿に登録させる目的で嘘の転入届を提出した場合」には罰則があることが規定されています。ただし、罰則があるのは嘘の転入届の場合です。つまり転入届を出しても実際に引っ越しをしていなければ、選挙違反に問われる事になりますが、本当に引っ越しをして、継続して生活している実態があれば、問題はないことになります。

湧き水を使ったとウソ… 引っ越したフリをして立候補

選挙人名簿の登録にはこのような規定があるため、転入者がその転入先の住所に住んでいて実際に生活しているかという「居住実態」は大きな問題となります。東京都のように多数の転入者がいる自治体では、全転入者の居住実態を詳細に調査することは困難ですが、「架空転入」はしばしば事件に発展します。

選挙終了後に当選した候補の居住実態に疑いが出て、最終的に当選無効となる事例はたまに見られます。この居住実態を調べる方法の1つとして、水道や電気などの使用量を調査するというものがありますが、ある事例では水道の使用量が余りにも少なかったことを問い詰められた人が、湧水を使用していたと苦しい説明をしたこともあります(結局、当選無効となりました)。

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最終更新:3/27(月) 7:00
選挙ドットコム