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DV被害と「植民地精神」 沖縄の問題に通じる てい子トゥーシーのユンタクハンタク(37)

3/27(月) 21:00配信

沖縄タイムス

 今から138年前、1879年の今日3月27日は「琉球処分」の日。さらに約400年前、1609年の今の季節には、ウチナーの島へ3千人のサムライが襲来した。

 「とぅ~(唐)ぬゆーから ヤマトゥぬゆーなてぃ、ヤマトゥぬゆーからアメリカゆーなてぃ、また…」という歌を運転しながら聞いている。戦後生まれの島のロック・スターが歌う風刺的な悲しい歌ではあるが、ウチナー歴史を教えている。

 400年少し前から植民地制度のもとに生きているのがウチナーの悲劇。更にそんな状況を代々の子孫で「普通」だと思っている島んチュたちはここにも多く住んでいる。それがマンネリ化した島の現状が「異常」である。 

 2014年、名護市長ら一行が沖縄における非民主主義な状況をNYで訴えた。質疑応答の際、NY在住の30歳過ぎの若い県系の女性が「沖縄は基地があるから生活できる」と発言した内容が今も脳裏に残っている。私は立ち上がって反論した。私の家族は1970年代に米軍基地のマチナト住宅地帯に住んでいたが、基地返還後、見事な街となった新都心の話をした。

 その時から私は一層、虐待され続けたDV被害者の精神状態と「植民地メンタリティー」とが比例してみえてくるようになった。「自覚症状」があれば人は状況を認識でき、次の課程を考え前進する覚悟ができる。 

 アメリカでは大衆レストランの女子トイレのドアの内側などにDVに関する情報や電話番号のチラシがあり、自分の置かれている状態がDVではないかが分かるセルフ・チェック(Self Check)に関する情報や連絡先が書かれた広告などがある。DV被害を防ぐため、被害者への援助を差し伸べる具体的な内容である。緊急相談、シェルターへ導く援助や支援に関する情報について、どの言語でも受け付けると付け加えて書かれている。

 困難や苦しい状況から目をそらしたり否認せず、しっかり自覚すれば救いの道はある。そんな施設や病院内の精神保健センター所属のホット・ラインは「24/7」と表示され、24時間・7日間、1年中ずっと相談受け付けを行っている。カウンセラーとしての私の長い勤務体験から、どこの国でも女性が尊敬されている国では、子どもも大事にされていると断言できる。

 DV問題は児童青少年の虐待とも強い共通点があり、子どもに影響を及ぼすことは言うまでもない。幼児期から虐待されて育つと、それが普通だと思い健全な家庭環境のあり方を見失ってしまう。それらは植民地の問題にもつながる。「異常」が「普通」になっても自覚症状なしの存在になってしまう。それを考えていると、自然と沖縄の問題に通じてくる。

(てい子与那覇トゥーシー)=毎週月曜日掲載

最終更新:3/28(火) 12:30
沖縄タイムス