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【インタビュー】ウォーブリンガー「情け容赦なく残忍と言える曲ばかり」

BARKS 3/28(火) 12:25配信

カリフォルニア・ベイエリア・スタイルのスラッシュ・メタルを継承するウォーブリンガーが、通算5枚目のアルバム『WOE TO THE VANQUISHED』を完成させた。復帰したメンバーと新しいメンバーを擁する現編成の創造性の高さを実感させるその仕上がりは、あらゆる世代のスラッシュ・メタル・ファンを大いに魅了することだろう。

◆ウォーブリンガー画像

過去最高にアグレッシブだと思える瞬間がある一方で、11分を超えるエピック・ナンバーを収録するなどプログレッシブな側面も強調されている。メンバーの脱退に何度も直面しながら、ウォーブリンガーの名前を守り抜いてきたジョン・ケヴィル(Vo)にこの新作について語ってもらおう。

――前作『IV : EMPIRES COLLAPSE』のリリース後、様々なメンバーの出入りがありラインナップが不安定でしたね。

ジョン・ケヴィル:ジョン・ロックス(G)に関しては、音楽の好みが変わったんだと思う。彼にとってメタルはもうあまり重要ではなくなっていたようだ。彼がそういう状態だったのと、全員が全身全霊を傾けたツアーで疲れ果ててしまっていたのもあった。今の音楽業界では、トップ・クラスでないと沢山稼ぐのは難しいからね。俺達は中間ぐらいだから厳しいよ(笑)。そういうのが全部絡み、何年かの間に大勢の奴らがウォーブリンガーを去って行くのを見送ることになった。俺達は本当に必死で働いたしタフな世界だけど、そういう生活を誰もが長く続けられるわけじゃないからね。でも『IV : EMPIRES COLLAPSE』で辞めた奴らの決断は愚かだったと思うよ。あの時期、俺達はかなり上手くやっていたし、あのレコードはもっと成功してもおかしくなかったし、もっとサポートされるべきだった。だが、それは俺にはどうすることもできない。

――2016年8月、5thアルバム制作着手時のラインナップは、あなた、2013年末にバンドに復帰したアダム・キャロル、元DESECRATEのチェイス・ベッカー(G)、2016年に加入したジェシー・サンチェス(B)、2015年に復帰したカルロス・クルーズ(Dr)という5人でしたね。

ジョン・ケヴィル:アダムと俺はその前から曲を書いていたんだ。タイトル・トラックや「Descending Blade」は、2014~2015年に書いていたから、少し前から存在していた曲もあった。だが、カルロス・クルーズが復帰してバンドの核が再び固まり、本格的に前進出来るようになった。カルロス・クルーズが戻ったのが2015年10月の後半だったと思うけれど、それから俺達はツアーに出るために、ラインナップを再々々訓練しなくてはいけなくて、アルバム制作に再び本格的に取り組んだのはそのツアーが終わって家に戻ってからだったんだ。8月には曲は全部書き終え、スタジオに入ってマスタリングを終えたのが10月だね。だから実際のところ、かなり前に完成していたんだよ。リリースが待ち遠しいね。

――あなた自身の新作に対するコメントは「アルバムの半分は、クラシックなスラッシュ・メタルとモダンなエクストリーム・メタルが融合したタイプの、これまでで最も情け容赦なく残忍と言える曲ばかりで占められており、もう半分には壮大でメロディアスな大曲が控えている」とありますが、それは構想通り?

ジョン・ケヴィル:そうだよ。前作から長い時間があったから、自分が音楽でやりたいことについてじっくり考えることができた。だから、曲を書き始める前からバンド内で話していたんだ。俺達のレコードでも最もインテンスなものにしたかったし、最も上手く書かれていて、最もプログレッシヴで多様で幅広いものにしたかった。あらゆるカテゴリーにおいても俺達の歴史で一番良いレコードを作りたかった。それが俺達の目指したことだった。

――プロデューサーのマイクはどう寄与してくれましたか?

ジョン・ケヴィル:言葉で説明するのは難しい…サウンドの話だからね。まあ色々なことだよ。今のは良かったとか、今のはどうやったんだとか、こうやってみたらどうだとか。マイクの表情や反応で自分のアイディアが気に入られたかどうかわかるし、バンド全員の反応もチェックするよね。マイクのボーカル・パートへのインプットは、やはり鼓舞とクオリティの管理、そして、マイクロフォンを通した俺のボーカルのサウンドがより良く聴こえるように調節してくれて、ミックスでそれがより効果的に聴こえるようにしてくれることが大きかった。その面でも彼はクレジットされて当然だし、それもこのレコードで大きく進化している部分だと思う。

――ヘビーでブルータルな楽曲に、今のラインナップが最適と実感していますか?

ジョン・ケヴィル:というよりも、俺達がヘヴィでブルータルであることを選んだからこうなったと言えるのかもしれない。全員がオールラウンドなミュージシャンで、あらゆるタイプの音楽をプレイできる。そんな俺達が選択したから、へヴィでブルータルな曲は文字どおりヘヴィでブルータルに仕上がっている。このレコードはかけた人達の頭を吹き飛ばしてしまうようなものにしたいと思うと同時に、曲作りの素晴らしさに感心してもらえるような作品にしたいとも思っていた。だから、ブルータルさと興味深い曲作りとの、そのバランスも上手く取ろうと心掛けたんだ。

――あなたのボーカルもこれまでで最も獰猛で攻撃的かもしれません。

ジョン・ケヴィル:俺はこれまでのキャリアを通して、ボーカリストとして成長し続けていると思う。最初のレコードを今回のレコードと続けて聴いたら、ボーカルは夜と昼ぐらいの差がある。声は同じでも、凄く向上しているのがわかるよ。俺の歌い方も歌詞も全部そうなっていると思う。今回、音楽の勉強やボーカルの勉強を地元のカレッジでしたんだ。それが凄く役に立っている。音楽を勉強することで、自分のバンドのミュージシャンとのやり取りも前より上手くやれるようになった。曲のアイディアを伝える時にも前より上手くコミュニケーションが取れるようになった。それから、ボーカルの勉強をしたことも、シンガーとしての俺のパフォーマンスの向上に大いに役立っている。前よりパターンに気を遣うようになっていて、歌詞があっという間に通り過ぎて理解できないようなパターンは使わないようにしている。すべての歌詞が明瞭に発せられて全部聞こえるようにしたいんだ。歌詞は全部強力で、ストックしておいた韻やアイディアは使わず、どの曲にも独自のアイディアが込められていて、独立して興味深いものになっているようにした。あらゆる面でボーカルを前よりも良くしようと努めたから、俺はこのレコードの自分のボーカルが一番気に入っている。ボーカル・パターンもかなり上手く書けているよ。曲にぴったり合うようにね。

――11分を超えるエピック・ソング「When The Guns Fell Silent」については?

ジョン・ケヴィル:元々は7~8分ぐらいのつもりで、11分の曲になる予定ではなかったんだ。最初はエピックが欲しいというもので、これまでの俺達とは少し異なる曲にしたいと思っていた。アイアンメイデンやメタリカがやったことも頭にあったし、BATHORYの「Blood Fire Death」なんかのことも考えていた。そういったタイプのエピックということでね。そういったサウンドを全部混ぜ合わせてみたくて、最終的にはそういう曲に仕上がった。

――新作発表後の活動は?もう既にライヴを始めているのでしょうか。

ジョン・ケヴィル:いや、最近はWhisky A Go-Goで1回プレイしただけだね。ショウはこれから増えていくよ。3月には短いHAVOKとEXMORTUSと一緒に短い西海岸ツアーをやる。その後は4月にHAVOKとEXMORTUS、GORODと一緒だ。5月もツアーで、6月、7月、8月にはまたヨーロッパに行って、その後またアメリカでツアーをすることになると思うし、その更に後にも別のツアーがあって年末を迎えることになるだろう。

――日本のファンに言っておきたいことは?

ジョン・ケヴィル:俺達の音楽を聴いてくれてありがとう。俺達のレコードを楽しんでもらえたら嬉しいよ。日本でプレイする時には凄く凄くラウドにプレイするからね。その方がもっと良いから。信じてくれ(笑)。本当にできるだけ早く日本に戻って、そっちにいるファン全員のために俺達の音楽をプレイする機会が訪れるのを楽しみにしているよ。

取材・文:奥野高久/BURRN!
編集:BARKS編集部

ウォーブリンガー『ウォ・トゥ・ザ・ヴァンクウィッシュド』
2017年3月29日日本先行発売
【CD】 ¥2,500+税
※日本盤限定ボーナストラック/日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.シルエッツ
2.ウォ・トゥ・ザ・ヴァンクウィッシュド
3.リメイン・ヴァイオレント
4.シェルファイア
5.ディセンディング・ブレイド
6.スペクトラル・アサイラム
7.ディヴィニティ・オブ・フレッシュ
8.ホエン・ザ・ガンズ・フェル・サイレント
《日本盤限定ボーナストラック》
9.イーヴル・デッド(デス カヴァー)
10.アーク・ライト(コロナー カヴァー)

【メンバー】
ジョン・ケヴィル(ボーカル)
アダム・キャロル(ギター)
カルロス・クルーズ(ドラムス)
ジェシー・サンチェス(ベース)
チェイス・ベッカー(ギター)

最終更新:3/28(火) 12:25

BARKS