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東芝、WH破産法申請で1兆100億円赤字も 綱川社長「海外リスク遮断」を強調

3/29(水) 20:35配信

THE PAGE

 東芝は29日、米原発子会社のウェスチングハウス(WH)がニューヨーク州連邦破産裁判所に米連邦倒産法11条の適用を申請したと発表した。これによってWHが連結対象から外れるが、東芝の2016年度通期の損失は最終的に1兆100億円になる可能性があるとした。綱川智社長は「経営トップとして責任を重く感じている。これから問題の改善、収拾に全力で取り組みたい」と述べた。

 破産法適用を申請したのはWHのほか、WHの米国関連会社、東芝の英子会社の東芝原子力エナジーホールディングス。申請によって、これらの会社は東芝の連結対象から外れる。

 WHは、米国で進める原発4基の建設計画で約61億ドル(約6771億円)の見積もり増が判明したため、大幅な損失を計上する見通し。今後の資金繰りを含めた再生策を検討した結果、破産法申請にいたった。

 東芝の2016年度通期業績への影響は現時点では確定していないが、米国での原発建設に6500億円規模の親会社保証などが必要なため、同社は通期損失が2月14日に公表した3900億円から6200億円増え、1兆100億円に膨らむ可能性を明らかにした。債務超過も1500億円から6200億円になる可能性があるとした。

 綱川社長は「WHが再建へ向かうために重要という位置付けであると同時に、海外原子力事業のリスク遮断という方針とマッチしている」と評価。中国などでも原発事業を展開しているが「大きなリスクはなく、今後もない」と、これによって海外リスクは遮断できたと強調した。

 半導体メモリー事業の外部資本導入については、現在入札でいろいろなオファーを受けているとし、相手先については「まず経営資源を強化してもらえるところ。2番目は当社の財務基盤を強化するので企業価値を高く評価してくれるところ」との選定方針を示した。現時点で、6200億円の債務超過を補える条件を提示する入札者もあるという。

(取材・文:具志堅浩二)

最終更新:4/3(月) 5:50
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