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畳 復活へ追い風 産地振興、消費拡大 GI登録、異業種連携、収穫機を再販、PRイベント

3/29(水) 7:00配信

日本農業新聞

 生活様式の洋風化などを背景に国産畳表の生産が減少する中、昨年2月の地理的表示(GI)登録を契機に、い業復活の動きが広がっている。海外での“日本ブーム”を視野に、全国の畳店などが魅力を国内外に発信するプロジェクトを発足。熊本県JAやつしろは、輸出の検討を始めた。イ草の機能性に着目した新素材の開発や、農機メーカーによる収穫機の再販など産地に追い風が吹く。

魅力を発信 輸出で活路

 畳の普及に取り組む全国18の畳店でつくる「畳屋道場」(山形県寒河江市)は2月、新たなプロジェクト「TATAMI TOMORROW」を立ち上げた。映像ディレクターや広告の専門家、写真家、資生堂など異業種と連携。斬新なデザインや映像を駆使して魅力を発信する。「畳」の字とローマ字を組み合わせたロゴマークも作った。

 畳の輸出の他、海外にある和室の“畳替えイベント”の実施なども視野に入れる。プロジェクト代表を務める鏡畳店(同市)の鏡芳昭社長は「イ草農家がいなくなれば、日本の畳文化も終わってしまう」と懸念。国産畳表を扱う畳店を増やし、農家減少に歯止めをかけたい考えだ。

 イ草の全国生産量の9割を占めるJAやつしろは、畳表の海外輸出を検討し始めた。JAは台湾へ梨を輸出するなど実績があり、そのノウハウを生かす考えだ。JAい業センターの谷川隆生センター長は「日本文化を残したい」と話し、海外での和室普及も検討する。

 JAなどで構成する県いぐさ・畳表活性化連絡協議会は、赤ちゃんがはっても安全な畳の良さを再認識してもらおうと、毎年「全国赤ちゃんハイハイ大会」を開催。今年も3月中旬に市内で開催し120人の赤ちゃんが参加した。

 国内での需要回復も狙う。「くまもと県産い草」「くまもと県産い草畳表」が昨年2月にGIに登録され、産地は9月から出荷証明書にGIマークを付けて出荷。安価な中国産などとの差別化を図る。産地は今後、商品にシールを貼り消費者に周知する方針だ。

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最終更新:3/29(水) 7:00
日本農業新聞