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アルミ厚板、一般材向け需給ひっ迫。液晶・半導体製造装置向け需要旺盛

3/29(水) 6:01配信

鉄鋼新聞

 国内のアルミ厚板需給は、アルミ圧延メーカーの生産キャパシティ不足と液晶・半導体製造装置などの需要増加を受けてひっ迫感が強まっている。直需向けが好調なため一般材への供給余力が細る中、需要動向次第でさらに需給がタイト化するとの懸念も高まっている。

 アルミ厚板の国内の代表品種であるA5052やA5083はUACJ、神戸製鋼、日本軽金属の3社が得意としている。各種製造装置向け厚板はメーカーから流通で切断加工され、加工業者へ渡り、チャンバーや治具として需要家に納められる。
 アルミ圧延メーカーの生産をめぐっては飲料缶材や自動車材の引き合いが堅調に推移しているほか、海外工場への材料供給などにより生産量は高止まり気味。主に薄板ラインでキャパシティ不足が散見されている格好だが、人員面などでその影響が厚板ラインに押し寄せているのが実情。各社が生産効率化や人員配置の最適化などで供給量の確保に取り組んでいるが、大幅な供給量の増加には至っていない。
 一方でアルミ厚板の一般材需要はこの数年間、韓国や中国の半導体・液晶メーカーの高水準な設備投資需要を取り込むかたちで増加を続けてきた。17年に入ってからも傾向に変化はなく、「目先も高水準の需要が見込まれる」(流通筋)状況で先行きの期待感は強い。
 需要と供給の両方向からの圧迫を受けるアルミ厚板マーケットだが、足元では4月の市況上昇を見越した駆け込み発注の動きも散見され、特に生産側の能力不足が指摘されている。こうした状況下、需要好調な半導体・液晶製造装置メーカーと取引を持つ流通では「品物の確保が最優先課題。仮需に対しての対応余力はない」(大手流通筋)が共通認識。厚板マーケットは今後も緩和の気配を見せておらず「上期は好調を持続しそうだ」(流通筋)という見方が大勢で、扱い筋は失注回避のため在庫積み増しに全力を挙げている。

最終更新:3/29(水) 6:01
鉄鋼新聞