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「甘え」と「甘やかし」の違いとは?それぞれ子どもにどのような影響を及ぼす?

3/29(水) 17:02配信

ベネッセ 教育情報サイト

「甘え」と「甘やかし」は似て非なるもの。これらを混同してしまい、「甘やかしてはいけないから」と、子どもが親に甘えることを許さないと、心の発達に支障が生じる恐れがあります。それでは、「甘え」と「甘やかし」はどう違い、それぞれ子どもにどのような影響を及ぼすのでしょうか。具体的な場面を交えてご説明します。

子どもにとって「甘え」はよいもの? よくないもの?

一般に「甘え」という言葉は、よくない意味で使われることが少なくありません。例えば、「あの人は甘えている」という場合、「自分でできることをせず、相手の好意に寄りかかっている」といった非難が含まれています。そのため、子育てでも「甘え」は「よくないもの」と捉えている保護者のかたもいます。しかし、本来、子どもの健全な成長のためには適度な「甘え」は欠かせません。にもかかわらず、「甘え」にマイナスイメージをもつことが多いのは、「甘え」と「甘やかし」が混同されやすいからでしょう。

まず、「甘え」と「甘やかし」は、似て非なるものであると理解することが大切です。それでは、「甘え」とはどのような行為を指すのでしょうか。子どもの「甘え」は、親の愛情を求める行為と言えます。スキンシップを求めて抱きついてきたり、「見て見て!」と自分に目を向けさせようとしたり、ときにはわがままを言って保護者を困らせたり…。子どもはそうした言動が受け入れられることで、「自分は親から愛されている」と安心し、それを繰り返すことで徐々に自分に自信をもって自立心が高まっていきます。

過保護や過干渉の根底には「甘やかし」があることも

一方、「甘やかし」は、子どもができることを保護者が先回りしてやってしまったり、がまんすべき場面でがまんをさせなかったりすることです。例えば、子どもが自分で靴を履こうとしているのに、「時間がかかるから」と保護者が履かせてしまったり、公共の場で騒いでいるのに注意しなかったりするのは、「甘やかし」と言えます。過保護や過干渉と言われる接し方の多くも、こうした「甘やかし」が根底にあるようです。過度に甘やかして育てると、いつまでも保護者を頼り、精神的・社会的な自立が阻害される恐れがあります。

以上のように、「甘え」と「甘やかし」は別物ですが、どちらか判別しづらい場合もあるかもしれません。例えば、ふだんは自分で服を着ている3歳児が「手伝って!」と駄々をこねるケース。保護者に甘えたくて主張しているのかもしれませんし、単に自分で着るのを面倒くさく感じているのかもしれません。こうした場合は、子どもの性格や状況、そのときの子どもの気持ちなどを踏まえて判断しましょう。もっとも、「甘やかし」は習慣になるくらい繰り返せば悪影響がありますが、一度や二度のことで即座に問題が生じるわけではありませんから、迷ったら要求を受け入れてもいいかもしれません。

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