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【中国ECの裏側】アリババのビッグデータを活用した偽造・模造品対策とは

3/30(木) 10:31配信

ネットショップ担当者フォーラム

中国12の省・地方自治体の警察は2016年7月25日、13の工場と店舗に対し、模造品に関する取り締まりを始めました。RAMメモリー1万5000本を押収、その価格は1億2000万元以上に相当するものでした。

容疑者の16人はそれらをアリババの「淘宝網」(タオバオ)で商品を販売。「キングストン」「サムスン」のメモリーと偽り、販売した疑いで逮捕されました。

「クラウドソード(Cloud Sword、雲の剣)」と呼ばれる今回の取り締まりは、4か月の期間を要しました。このケースで知的財産の保護と執行に大きな役割を果たしたのが、アリババのビッグデータです。警察は4~7月にかけ、アリババが提供した情報などを活用し、製造詐欺を417件取り締まりました。そして、容疑者332人を逮捕し、14億3000万元相当の偽造・模造品を押収したのです。

ECプラットフォーム上で偽造・模造品リストと、その売手のアカウントを識別して排除する技術は新しいものではありません。しかし、複雑なアルゴリズムや機械学習をデータに適用すると、強力なツールになります。データを精査していくことで、販売場所から数千マイル離れた偽造・模造品の製造元を判断することができます。これがまさに「クラウドソード」なのです。

このように、中国公安部(警察庁に相当)による違反者の逮捕と商品の差し押さえが成功しているのは、アリババのビッグデータが大きく貢献しています。これは偽造・模造品の製造者と提供者を特定し、対処していくことにも利用されています。

アリババの知的財産保護・執行部門 責任者Matthew Bassiur氏はこう言います。

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私たちは、プラットフォーム上で偽造・模造品の膨大な量のデータを追跡し、分析しています。大量のデータやその他の情報があれば、私たちの分析によって偽造者・模造者をオンラインで特定します。そうすることで、彼らの違法行為について責任を問う法執行当局をサポートしています。
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今回のケースでは、偽造・模造防止技術のため活用したビッグデータは、偽造メモリーを販売している58のオンラインストアを閉鎖した他、当局による模造品製造工場の差し押さえにも貢献しました。

アリババの偽造・模造防止技術を支えているるのは、分析に必要なデータポイントをより多く、より正確に算出する機械学習エンジンです。

アリババの偽造・模造品監視/識別は、価格やオンラインショップの装飾、取引記録、製品発売パターン、消費者のクレームなど、100以上の要素を検証します。これらの要素は、商品と売り手を0~100の数値で評価し、80以上の数値が出るとアリババでは“危険”と判断します。

別のシステムでは、売り手の行動、製品情報、消費者レビュー、ユーザーレポートなど600の指標を通じて、売り手のアカウント、製品、トランザクションを観測します。

アリババのプラットフォームには、毎日約1000万の商品が新たに発売されており、システムは毎秒数億点のデータを分析。疑わしい偽造・模造品、偽造・模造した者を根絶しようとしています。警報が出た場合、違法な行為を行っている売り手にはさまざまな罰金を科します。もちろん、罰金は違法行為の深刻さによって異なります。

アリババは、光学文字認識(Optical Character Recognition、略称OCR)、画像とロゴの調査・分析水準を引き上げています。これは、商品説明と付随する写真の不一致を見つけることに役立っているのです。

たとえば、ある有名ブランドの時計の場合、写真で認識した場合は10万元前後の販売価格のはずなのですが、テキストフィールドにある価格は非常に低い。アリババのOCRは、この不一致を突き止め、偽造・模造品と判断します。

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