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外国人労働者100万人突破。世論調査では若者ほど受け入れに前向き

4/3(月) 8:00配信

THE PAGE

 日本は移民の受け入れに対して否定的な国と思われていますが、日本で働く外国人労働者が100万人を突破するなど、足元では外国人の受け入れが着々と進んでいます。

 厚生労働省が1月に発表した2016年10月末の外国人労働者数は前年同期比19.4%増の108万3769人となり、4年連続で過去最高を記録しました。外国人労働者の受け入れに積極的な英国やドイツと比較するとまだまだ少ないですが、日本は意外と多くの外国人を受け入れているというのが現実です。

 背景にあるのは人口減少による人手不足です。日本では過去15年間で34歳以下の若年層人口が約22%も減少し、60歳以上の人口は逆に43%増加しました。若年層の労働力人口減少が顕著であることから、企業は常に人員確保に頭を悩ませています。

 政府は建前上、就労目的での在留資格については専門的な職種に限っていますが、現実には企業からの要請を受け「外国人技能実習制度」など、事実上の単純労働者受け入れ政策を行ってきました。この状況に拍車をかけているのが東京オリンピックによる建設特需です。建設現場では慢性的な人手不足が続いていることから、安倍政権は外国人建設労働者の受け入れ枠をさらに拡大する意向を示しています。

 外国人の受け入れに対する日本人の見解は二分しているようです。日本経済新聞が行った世論調査では、外国人の受け入れ拡大について賛成と反対がそれぞれ42%と結果は真っ二つとなりました。ただ年齢別の調査では傾向がはっきりと分かれているようです。18~29歳の若年層では賛成が約60%と反対の約30%を大きく上回っていますが、70歳以上は賛成が約30%、反対が約45%と逆転しています。若年層は人口減少の影響を直接的に受けていることや、グローバル化に慣れていることなどから外国人受け入れに前向きになっているものと考えられます。

 外国人の受け入れをどうするのかについては、最終的には国民が決めることですが、現状における最大の問題点は、社会的なコンセンサスを確立しないまま、なし崩し的に受け入れを進めていることでしょう。中途半端な状態で受け入れを拡大することは、日本人にとっても、日本にやってくる外国人にとっても好ましくありません。日本の政治には、ややこしい問題について見て見ぬフリをする傾向が見られますが、外国人受け入れは、人口減少や経済成長など、国の根幹に関わるテーマです。これ以上、決断から逃れることは許されないでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:4/4(火) 5:34
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