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引っ越しにおける子どもの心のケア、どんなケアをするべき?

3/31(金) 17:01配信

ベネッセ 教育情報サイト

転勤や住宅購入などによる引っ越しは、大人にとってはしかたのないことです。しかし、子どもにとっては世界が一変するような環境の変化であり、そう簡単に割りきることはできません。特に仲の良い友だちとの別れは、非常に辛いものです。引っ越し前後は手続きや片付けなどで忙しいかもしれませんが、子どもの心のケアを怠らないようにしてください。

子どもにとっては世界が一変するような環境の変化

大人は、引っ越しを機に仲のよい友だちとのつながりが失われるとはあまり考えません。確かに遠距離になれば直接会う機会は減るかもしれませんが、それでも会おうと思えば会えますし、最近はSNSなどでリアルタイムに近況を伝え合うこともできます。しかし、子どもの視点に立つと事情は大きく異なります。年齢にもよりますが、自分の判断で会ったり連絡を取ったりするのは難しくなるので、園や学校が違えば接点はほぼ失われてしまいます。ですから、たった数駅離れるだけでも、子どもにとっては「もう二度と会えない」と感じてしまいます。

子どもが落ち込んでいたら、「すぐに新しい友だちができるよ」と慰めたくなります。実際、子どもの順応力は高く、数ヵ月たてば新しい友だちができて、ケロッとしているかもしれません。それでも、子どもはそんなに先のことをイメージできませんし、何より辛く感じているのは特定の友だちとの別れですから、あまり効果的な慰めにはならないかもしれません。

お別れの言葉を伝える場をセッティングしましょう

引っ越しをすることになったら、理由をきちんと説明し、子どもの考えに耳を傾けて気持ちを受け止めましょう。そうすることで、子どもなりに家族の一員として尊重されていることを感じ取り、事情を受け入れ、辛いことを乗り越えようとする心構えができていきます。逆に、「悲しむから」「反対されるから」と考えて直前まで言わないのはよくありません。また、大人の目線から「しかたないでしょ」と無理やり納得させたり、なかなか気持ちを切り替えられない子どもに「いつまでも悲しんでいないで」などと叱ったりするのはやめましょう。繰り返しになりますが、子どもにとっては非常に辛い状況ですから、引っ越しを受け入れてもらうのには、それなりの時間がかかるのはしかたのないことです。

子どもが特定の友だちと離れることを悲しんでいたら、きちんとお別れの言葉を伝える場面をセッティングするのもよいでしょう。子どもなりに気持ちを切り替えるきっかけとなりますし、「また会おうね」と再会を約束することで、「二度と会えないわけではない」という安心感がもたらされるでしょう。その際、相手にレターセットなどをプレゼントすると、その後、子どもどうしつながりを保つきっかけになるかもしれません。

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