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農政評価3割どまり 官邸主導へ根強い不満 本紙モニター調査

4/1(土) 7:00配信

日本農業新聞

 日本農業新聞は31日、本紙の農政モニターを対象に行った意識調査の結果をまとめた。安倍内閣の農業政策について、評価しているのは29%。前回調査(16年6月)より4ポイント上がったが、低水準にとどまる。一連の農協改革には、6割近くが評価しておらず、首相官邸主導の政策決定にも不満が強い。農政への現場の不信感を改めて浮き彫りにした形だ。

内閣支持率48%に上昇

 安倍内閣の支持率は48%で、前回調査より11ポイント上がった。不支持の51%とほぼ拮抗(きっこう)した。支持する理由で最も多かったのは、「他にふさわしい人がいない」で32%。「安定感がある」(22%)、「首相に指導力がある」(20%)を上回り、消極的な支持が多い。“ポスト安倍”の不在や、野党が存在感を示せていないことに、助けられている面が少なくない。

 安倍農政の評価は、農協法改正案の衆院通過後の調査(15年7月)で25%まで下落した。その後、環太平洋連携協定(TPP)の大筋合意もあり、20%台と低迷が続く。今回は1月に米国のTPP離脱もあり若干上向いたものの、依然29%と低水準にとどまる。安倍農政を評価しないとしたのは2倍以上の64%。このうち「全く評価しない」は24%を占めた。

 特に厳しい視線を向けられているのが、中央会制度の廃止や単位JAの信用事業の代理店化、全農の購買事業見直しといった一連の農協改革だ。「評価しない」は57%と半数を超えた。ただ「評価する」も36%あり、JAグループには自己改革を着実に進めていくことが欠かせない。

 首相官邸や規制改革推進会議が主導する政策決定の仕組みも、安倍農政の評価を下げる要因になっている。75%が「農家や生産現場の声より経済界の声を重視し、評価できない」と問題視している。

 4月に始まる「日米経済対話」でも聞いた。自動車貿易が最大の焦点だが、米国内に日本農業の市場開放を求める声が強く、日本政府には「理不尽な米国の要求には応じる必要はない」(48%)と毅然(きぜん)とした対応を求める声が最多。「譲歩は自動車に限定すべきで、農業でTPP以上に譲歩すべきではない」(39%)が続いた。

 調査は3月、全国の本紙の農政モニター1200人を対象に実施し、909人から回答を得た。

日本農業新聞

最終更新:4/1(土) 7:00
日本農業新聞