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アンダーワールドの名演再び!! 『T2 トレインスポッッティング』の音楽術

4/1(土) 22:10配信

dmenu映画

20年前。麻薬の取引成功で手に入れた“大金”を、主人公のレントン(ユアン・マクレガー)が持ち逃げしたところで前作は終わった。気のいいスパッド(ユエン・ブレムナー)にだけは分け前を残して……。

ここで質問。彼らが身体を張って手に入れた大金って、いくらだったか覚えているだろうか? 答えは、16,000ポンド。当時のレートで換算すると約272万円。仲間の4人で分けたら、一人頭たった68万円。そう、ヤツらはこの“大金”をめぐって、すったもんだを繰り広げるレベルの男たち。それがヘロイン中毒者たちの日常を鮮烈な映像感覚で描いて大ヒットした前作『トレインスポッティング』、そして20年ぶりの続編である『T2 トレインスポッティング』(以下『T2』)の根底にある現実なのだ。

世界中の若者に支持されたスタイリッシュな映像と音楽の融合

スコットランドのしけた街に住み、しけた仕事をしたりしなかったりしながら、しけた人生を送るドラッグ常習者や喧嘩ジャンキーの話が、なぜ、あんなにも多くの若者に支持されたのか。若かりし頃の身に覚えのある閉塞感や焦燥感、赤裸々なドラッグ体験描写(反ドラッグを伝えるに十分)、スタイリッシュな映像と並んで、その要因のひとつが音楽であったことは、言うまでもない。

(やり方が正しいかどうかはともかく)なんとかして、鬱屈した状況からはい出そうともがくヤツらの姿を、パルプ、ブラー、エラスティカといった当時のブリット・ポップ勢はもとより、イギー・ポップやルー・リードといったパンクの親分の曲が、あざ笑い、見守り、煽り、檄を飛ばし、祝福した。中でも、昨年日本でリバイバル・ヒットしたアンダーワールドによる「ボーン・スリッピー」(麻薬中毒者の意味)のカッコよさと言ったらなかった。ダニー・ボイル監督は、アンダーワールドのアルバム『ダブノーベースウィズマイヘッドマン』と同作収録の「ボーン・スリッピー」は、『トレインスポッティング』の鼓動だったと語っている。鼓動……まさに!

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最終更新:4/1(土) 22:10
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