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イチゴ ゲノム判別 育種加速 四季なりや耐病性検査 トヨタと東北農研

4/3(月) 7:00配信

日本農業新聞

 トヨタ自動車と農研機構・東北農業研究センターは、夏秋イチゴの育種を効率的に進めるため、ゲノム(遺伝情報)から交配した系統の特性を判別する技術を開発した。ゲノムの中に、四季なり性や耐病性に関わる部分があるかを調べる。イチゴでは、10年ペースで新品種が育成されるが、有望な系統だけを効率良く選ぶことで、育成スピードのアップと有望品種が生まれる確率を高められると期待する。

 トヨタ自動車が持つサトウキビの遺伝子を解析する技術を応用した。イチゴを交配してできた系統からゲノムを抽出して、(1)四季なり性(2)うどんこ病と炭そ病の耐性――の性質の有無を調べることができる。簡単なDNA検査で、1日で判別できる。

 通常の育種は、交配させてできた系統を数千~1万株から栽培を繰り返し、特性を見極めて選抜する。判別技術を活用することで苗の状態で性質が判別できる。苗を絞り込めるため、栽培する本数が大幅に省ける。トヨタ自動車は、育種期間が半減できるため栽培面積も3分の1でよいとする。

 研究では、37通りの交配の組み合わせで得た約2200の系統で試験。ゲノムで判別した系統のうち90%以上が、四季なり性と耐病性があることを確かめた。同様の技術は以前もあったが、精度が低く、親の品種が変わると使えないこともあった。高精度な判別手法の開発で、東北農研センターは「10年に1度新品種が生まれていたところを、より早めることができる」と話す。

日本農業新聞

最終更新:4/3(月) 7:00
日本農業新聞