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低学年の子供を算数好きにするためには?

4/3(月) 12:00配信

ベネッセ 教育情報サイト

1年生の頃は算数が好きな子が多いようですが、学年が上がるにつれて、苦手意識を持つ子が増えていくようです。低学年の子供が「算数が好き」という気持ちを持ち続けられるように、保護者はどのようなサポートをしたらよいでしょうか。ベネッセコーポレーションの教育総合研究所顧問を務める八木義弘先生にお話を伺いました。

保護者が子供に苦手意識を持たせていませんか?

小学1年生の多くは、算数が大好きです。ベネッセの調査(※1)でも「算数が好き」と答えた小学1年生の割合は82.5%と高く、他の学年に比べ最も高いことがわかっています。たし算やひき算という計算の概念を初めて学び、「問題が解けて楽しい」ということを実感している子供が多いからでしょう。

しかし、学年が上がるにつれて新しく学ぶことが増え、徐々に苦手意識を持つ子が増えていきます。問題が解けなくて苦手意識を持ちはじめる場合もありますが、保護者の接し方が苦手意識を助長している場合もあります。例えば、テストやドリルなどでまちがえた問題があったとき、「どうしてこんな簡単な問題もできないの」「今度のテストも60点…。算数が苦手なのね」といった声をかけていないでしょうか。こうした声かけばかりをしていると、子供は「自分は算数が苦手なのだ」と意識するようになり、本当に算数が苦手になってしまうのです。

つまずいている部分は具体物を使って楽しく復習

もし、子供のノートやテストなどを見て、つまずき箇所があったら、早めに克服できるようにサポートしてあげてほしいと思います。その際のポイントは、保護者のかたには、先生のように「教える」のではなく、「子供と一緒に考える」ということです。特に低学年の算数は、保護者のかたにとってはとても簡単な問題が多いため、「どうしてわからないの?」と思いがちです。しかし、算数を学びはじめた子供にとって問題形式が少し変わっただけでも、全く違う問題に思え、わからなくなることがあるのです。例えば、右記の問題です。

5は4といくつに分けられるかという問題ですが、(1)は学校で学習したのと同じ形式の出題、(2)の問題では空欄が下にあったのに、(3)で空欄が上にきたとたんにわからなくなってしまう子もいます。書き方が異なるだけで、混乱してしまうのです。お菓子などの具体物を使って、いくつといくつで5になるか丁寧に説明してあげましょう。具体物はお菓子でなくても、果物やおもちゃのブロックなど、子供が好きなものでかまいません。

●●●●計算の5つのポイント●●●●
(1)意味がわかる(たし算か、ひき算か、かけ算か、わり算か判断できる)
(2)意味に従って、式を立てる
(3)式を見て計算のしかたを考える
(4)計算に習熟する
(5)学校の算数を生活の中で活用できる

また、つまずき箇所がなかったとしても、日頃の生活の中で「みかんが2個、リンゴが3個あります。合わせていくつかな」「アイスを5個買いました。○○ちゃんが1個食べたから、残りはいくつかな」といった会話をお子さまにたくさんしましょう。このように授業で習った四則計算を使うシーンを生活の中でたくさん経験することで、「数」の感覚を育て、計算の概念をつかんでいき、「あわせて(たし算)」や「残りは(ひき算)」の意味もしっかりと理解していきます。

これは就学前のお子さまにもとても大切です。数だけでなく、えんぴつやリボンの長さを比べさせたり、大きさの違うコップに入ったジュースをどちらが多いかを考えさせたり、積み木をたくさん積んだり……、ぜひ生活のなかにある算数に、たくさんふれさせ、数、量、形の感覚を育てましょう。

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