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中国鉄鋼市況、3月急落。在庫調整、自動車向けにも陰り

4/4(火) 6:01配信

鉄鋼新聞

 昨秋以降、上昇し続けていた中国の鋼材市況が3月に一転、急落した。中国鋼鉄工業協会(CISA)などによると、代表的な熱延コイルはトン当たり3600~3700元(増値税込み、約540ドル)となり、前月から300~400元下落。今年の最安値を更新している。

 中国では2月の旧正月(春節)明けまで市況の上伸が続き、春需で価格の一段高を警戒した流通サイドが鋼材の手当てを増やしていたもよう。中国ミルの生産量がさほど減らない中、2月の中国の鋼材輸出は575万トンと3年ぶりの低水準となり、中国内で在庫がたまっているものと懸念されていた。
 中国市況はホットだけでなく冷延鋼板や厚板、条鋼類など全面安の展開となっている。特に減税措置の縮小で欧州系や民族系の自動車向けで需要に陰りが見られる冷延は、前月から600元値下がりした。もともと価格の上伸力が弱かった厚板や、建材向けで地合いが堅調な条鋼類の下げ幅は相対的に小さい。
 日本の高炉メーカー幹部は「足元の中国市況軟化は在庫調整によるもの」と見ており、織り込み済みの展開と受け止めている。内需の好調で、新日鉄住金やJFEスチールなど日本の高炉大手は4~6月期も熱延コイルなどの輸出余力がない。中国など海外市況には軟化基調が見られるものの、日本勢はホット商談でトン当たりCIF500ドル台後半を提示し、価格優先の方針を堅持している。
 中国では秋の共産党大会に向け景気刺激策が続くと見込まれており、実需が市況を下支えするとも予想されている。当面はきょう4日までの清明節明けや、市況の潮目が変わりやすい5月の労働節に向けた動きが注目されそうだ。

最終更新:4/4(火) 6:01
鉄鋼新聞