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驚愕の実話!多くの大スターを欺いた“実在しなかった”天才少年作家J・T・リロイ

4/4(火) 14:49配信

dmenu映画

2003年、ガス・ヴァン・サント監督はコロンバイン高校で起きた無差別銃撃事件を描いた『エレファント』を、2004年、ホラーの巨匠ダリオ・アルジェントの娘アーシア・アルジェント監督は『サラ。いつわりの祈り』という映画を発表した。『エレファント』はカンヌ映画祭でパルムドールと監督賞を受賞。『サラ、いつわりの祈り』もカンヌの監督週間部門で上映され絶賛された。脚本家として、原作者として、この2つの作品にかかわったのが、ポスト・ビートニクと評判になったアメリカの作家J・T・リロイ。母親とその恋人に虐待されながらも、母を愛し、彼女を真似て女装の男娼として幼少期を過ごしたという自伝的小説で話題となった金髪の天才美少年作家だ。

中性的な金髪の天才少年作家J・T・リロイ

読み進めるたびにヒリヒリと痛みは強くなるのに、その痛みから離れたくないと思わせるゴシックな文章。中性的な容姿に加え、人見知りで滅多に人前に出ないというミステリアスさ。J・T・リロイには、一般の読者のみならず、マドンナ、U2のボノ、トム・ウェイツらも夢中になった。ボノは、コンサートにJ・Tを招待して、彼が過酷な人生を乗り越え、いまを掴んだことを称え、才能あるアーティストが経済社会で消費されてしまわないよう、心構えを伝授した。アーシア・アルジェントは、イタリアでベストセラーだった原作の映画化権を得るために、来伊中のJ・Tに近づき、“一線”を越えた。ほかにもマイケル・ピットが、コートニー・ラブが少年の虜になった。

J・T・リロイがスキャンダルになるまで

「J・T・リロイなる少年は実在しない」――2006年、このスキャンダルをすっぱ抜いたのは「ニューヨークタイムズ」紙だ。J・Tに扮しているのはファッションデザイナーの女性サバンナで、小説の実作者は彼女の兄ジェフの妻である40代子持ちのローラ・アルバートという女性だと。なぜこんなことになったのか? ネット上の多くの記事は、「ローラが自分の小説を売り込むために創り出した」と書いている。だが、J・Tが生み出された経緯はそんなに“単純”ではない。

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最終更新:4/4(火) 14:49
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