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【WEC】WTCC絶対王者ロペス、トヨタに加入しWECに挑戦「新たな刺激が必要だった」

4/5(水) 12:52配信

motorsport.com 日本版

 今季からTOYOTA GAZOO Racingに加入し、TS050HYBRIDを駆ってWEC(世界耐久選手権)を戦うホセ・マリア・ロペス。ロペスは、昨年までWTCC(世界ツーリングカー選手権)を3連覇。満を持してのWEC参戦である。

【動画】モンツァでのWEC発表会の翌日、ロペスはメキシコに飛びフォーミュラEに出走した:メキシコシティePrixハイライト

 そのロペスは、イタリア・モンツァで行われたWECプロローグの前日、チーム体制発表会の際に話を訊いた。

ーーWECでトヨタに加入。いかがですか? WTCCチャンピオンなど実績は十分です。

「新しいチャレンジです。それも私のプログラムの中で中心に来るものです。それもTOYOTA GAZOO Racingという巨大なチームで、素晴らしいドライバー、強力なクルマと共にル・マン24時間レースに参戦出来るというのは、まるで夢のようです。ル・マンにはこれまで出たことはありませんし、LMP1カーにも乗ったことはありません。初めての経験が続きますが、やる気は満々です」

ーーTOYOTA GAZOO Racingとの出会いはどういう経緯ですか?

「シトロエンがWTCCから撤退すると発表して以来、何か新しいことをしなければと考えていました。選択肢の中にはWECがあって、特にル・マンには出てみたいという希望はあったのですが、そのチャンスを掴むのは簡単ではないことも分かっていました。F1も興味はあるけれどシートを手に入れるのは難しい。そんなときにWECの話が突然やって来たんです。今年の初めにTMGのパスカル・バセロンから電話があって、新しいドライバーを探しているで、テストに参加してみる気はないかとのことでした。ハイブリッドカーの運転は簡単じゃないことは分かっていたので慎重に、出来る準備はすべてやってテストに参加しました。その結果、バセロンからチームに参加してくれと言う電話があった。嬉しかったですね」

ーーWTCCに留まる選択はなかったのですか? ホンダから誘いはなかったのですか?

「留まるとしたら大きな決意が必要だったと思います。WTCCではもう何勝もしているし、チャンピオンも獲った。なにか新しい刺激がないと、同じ場所に何年もいるのは難しい。WECは私にとって何もかも新しい挑戦で、やり甲斐があると思ったこのチャンスを逃すともう二度とWECでは走れないだろうと考えて、バセロンの申し出を受けました」

ーーハイブリッドレーシングカーのドライブは非常に複雑だと聞いています。運転はすぐに慣れましたか?

「クルマ自体が非常にインテリジェントなので、システムはとてもスムーズに働いてくれます。トヨタはハイブリッドシステムに関しては経験が豊富なので安心です。もちろんTS050 HYBRIDは私がこれまで乗ってきたクルマとは一線を画すクルマで、ハイブリッド機構だけじゃなくて空力に関してもWTCCのクルマとは比べものにならない。でも、早急にTS050 HYBRIDを理解して、開幕戦のシルバーストンから全開で走ることが出来るように努力したいと思っています」

ーーTS050 HYBRIDのパワーは強烈です。1000馬力はいかがでした?

「そりゃあ強烈でしたよ。それまで運転していたのはWTCCのツーリングカーでしたから、それと比べてLMP1はコーナーの立ち上がりで1000馬力がいきなりドッカンと来ます。2003年に初めてF1をテストした時以来の衝撃でした」

ーーハイブリッドカーではエネルギー回生など走行中に複雑な操作が要求されます。あなたはフォーミュラEでバッテリーで走るクルマの運転経験がありますが、TS050 HYBRIDの運転はどうでしょう?

「使い方は少しは似ていますが、中身はまったく異なるものです。しかし、とにかく使いこなさないといけないし、それを使って速く走らないといけません。クルマはとてもスムーズに働いてくれるので、エネルギー回生なども思ったより上手くできていると思っています」

ーーハイブリッドカーは初めてでしょうが、仲間とシートをシェアして走るのも初めてだと思います。

「私のキャリアの中では初めての経験ですが新鮮ですね。このシステムを上手く働かせるには3人が兄弟の様にならなくてはいけないということを学びました。情報は全て共有し、自分をトヨタチームの一部にすることが要求されます。でも、それはテストの間に随分と理解出来たと思うので、問題は無いと思います」

赤井邦彦