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【WEC】トヨタ村田エンジニア「今年は笑って日本に帰る」とル・マン必勝誓う

4/5(水) 19:25配信

motorsport.com 日本版

 2016年WEC最終戦バーレーンで激動の1年を終えたトヨタは、約4カ月のシーズンオフに入った。

【写真】優勝目前。残り3分という時点でマシンをメインストレートに止めた中嶋一貴(2016年ル・マン24時間)

 あの悲劇のル・マン24時間レースの直後、必ず雪辱すると高らかに宣言したトヨタは、2017年シーズンのル・マンで3台体制を敷くことを決定。あらゆるコンポーネントを改良し、勝利に向け刃を研いだ。トヨタはこのオフシーズン中に30,000km以上にも及ぶ距離を走破し、30時間連続耐久走行テストを4回行った。

 先週行われたイタリア・モンツァでの公式テスト”プロローグ”で、トヨタは2017年型TS050 HYBRIDを初公開した。

 その現場で、パワーユニット開発総責任者である村田久武に2017年型マシンについて訊いた。

一見変化のないパワーユニット

 2016年、トヨタはエンジンをNA(自然吸気)からターボチャージャー式に変更した。当時は開発のための十分な時間が確保できなかったという理由で、ターボシステムは”オーソドックスなモノ”にまとめられた。

 2017年新型TS050 HYBRIDのエンジンスペックは、昨年と同様2.4リッターのV6ツインターボだ。しかし、ほとんど新設計を行なったと村田は打ち明けた。その目的は燃焼効率を上げ、高い熱効率を確保することだった。

「去年から『なんで2リッターエンジンじゃないんだ』とよく言われていたので、まずは分析を行いました」と村田は語った。

「また熱効率なども、色々とチェックしました。その結果、『基本的には今のままでいい』という結論に至りました。スペックだけ見ていると何も変わっていないじゃないかと思われるかもしれませんが、中身はかなり変わっています。エンジンのシリンダーヘッドやクランク、ブロックも全て一新しました。新設計です」

悲劇を生んだ、”ターボ周辺の不具合”

 2016年のル・マンの後、トヨタはレース残り3分でストップした理由を「ターボチャージャーとインタークーラーを繋ぐ吸気ダクト回りの不具合」と発表した。2016年に導入したターボチャージャーシステムが、悲劇の元凶となってしまったのだ。

 昨年のル・マンでは、ターボを制御してNAのままフィニッシュラインを横切ったというエピソードを取り上げたところ、村田は次のように語った。

「今年も片バンクの変更制御は入れていると思います。去年起きた全ての原因は潰しています」

 トヨタがシーズンオフの間にこの原因に対する根本的対策を十分に打ってきたことは、テストでの走行距離からも伺える。

「(テスト中にトラブルは)なかったです。今年は1回目のテストから6,000km走ることができました。レースをストップさせるようなシリアスな問題は発生していないです。当然、小さなトラブルはありましたが、それでもかなり走り込めたと思います。走り込みをしながらも、新しい諸元が間に合えばそれも入れました。それでもマシンが止まってしまうことはなかったですね」

 今回、トヨタが発表したリリースによるとターボチャージャー、MGU(モーター/ジェネレータユニット)などを改良し、応答性や過渡特性を向上させ、さらに小型化させたという。それを指摘したところ、村田は次のように語った。

「開発において最も重要視したのは、まずは効率ですね。今年はターボも色々いじりました」

「他も同じですが、ターボチャージャーで手がけたのはターボ効率を考え、動作点をきちっと合わせていく作業です。ですのでターボ自体が小さくなろうと大きくなろうと同じことです。ターボの効率自体を上げるのはなかなか難しいので、動作点を完全に合わせるためにターボ諸元をいじる作業をしたと言うのが正しいですね」

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