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「クレカ負債者の利息、延滞金を帳消しに」英金融行為監督機構が提案

4/6(木) 6:10配信

ZUU online

個人負債が深刻化する英国で金融行為監督機構 (FCA)が「多額のクレカ負債者の利息、延滞金を帳消しあるいは減額する」という異例の提案を英融資企業に持ちかけ、賛否両論を巻き起こしている。

クレカ負債総額だけでも10兆円に達している(2016年ワールド・クラス・ペイメントデータ)というローン地獄の改善を狙った動きだが、「負債を楽に返済する機会を与えることは、さらなる借金を促進する結果になりかねない」との批判もでており、慎重なアプローチが必須となりそうだ。

■長期負債者330万人、無担保債務総額49兆円 BoEも警鐘

英労働組合、TUCが発表した2016年9月のデータによると、英国の無担保債務総額は3490億ポンド(約49兆1788億円)に膨張。慢性的な負債におちいっている消費者は330万人とFCAは見積もっている。クレカ負債の成長率は2006年以来、最大の伸びを記録している。

所得を上回る消費に加え急激なインフレの上昇に、ついにはイングランド中央銀行(BoE)までもが警鐘を鳴らし始めた。FCAの法案は個人負債を加速させている高利息を制限し、負債者が実際に借金を清算できる返済環境を整えるというものだ。

英BBCの報道によると、具体的には融資側が「返済期間が1年半を超過した消費者に、スピード返済プランを提供する」「返済期間が3年を超過した消費者に、完済プランを提供する」と段階を追って返済を支援し、それでも借り入れ金額を減らせない消費者には、利息や延滞金、手数料を帳消しにするというものだ。

FCAのアンドリュー・ベイリーCEOは、一般的な英クレカでは1ポンド(約138円)の利用につき2.5ポンド(約344円)の利息が加算されることなどを挙げ、「こうした悪循環を断ちきる必要がある」と主張。消費者と融資企業が協力して負債を返済し、完済後は貯蓄に励むことで「2030年までには30億ポンドから130億ポンド(約4129億7452万円から1兆7896億円)の貯蓄が期待できる」と述べた。

しかし「クレカの利用をあくまで短期的にとどめる」ことを消費者側が理解しないかぎり、根本的な解決策にはならないとの指摘もでている。英クレカ企業は6月まで、FCAの提案に応える期間が与えられている。(ZUU online 編集部)

最終更新:4/6(木) 6:10
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