ここから本文です

M7以上の可能性、佐賀平野にも「主要活断層」 県内2カ所指定

佐賀新聞 4/6(木) 7:37配信

国の地震重点調査

 佐賀県内にある「佐賀平野北縁(ほくえん)断層帯」と「日向(ひなた)峠(とうげ)-小笠木峠(おかさぎとうげ)断層帯」が、国の重点的な調査対象になる「主要活断層帯」に選定された。佐賀平野北縁断層帯の場合、30年以内の地震発生確率は熊本地震を起こした「布田川(ふたがわ)断層帯」と同程度と評価されており、専門家は「大地震がいつ起きてもおかしくないという心構えで防災対策に取り組んでほしい」と呼び掛けている。

 主要活断層帯は政府の地震調査研究推進本部が、全国で2千ほどある活断層のうち、長さ20キロ以上でマグニチュード(M)7以上の地震を起こす可能性があることなどを基準に選ぶ。今年2月、県内の2カ所を含む16カ所を追加し、計113カ所が指定されている。

 佐賀平野北縁断層帯は多久市南多久町長尾付近から福岡県久留米市長門石町付近まで東西に走り、長さは約38キロとみられる。日向峠-小笠木峠断層帯は糸島市大門から鳥栖市神辺町にかけて分布し、長さは28キロ。県内の活断層が主要活断層帯に指定されたのは、この2カ所が初めてになる。

 主要活断層帯に指定されると、地震本部が重点的に調査する対象になる。現在、佐賀平野北縁断層帯の30年以内の地震発生確率は「0・2~0・5%」、日向峠-小笠木峠断層帯は「不明」だが、実地調査が行われ活動歴が詳しく分かれば、予測の精度が高まる。

 地震本部は活断層のリスク評価の方法を熊本地震後に見直した。従来は30年以内の地震発生確率を数値で示していたが、「正しく危機感が伝わらない」との指摘があり、リスクが高い順にS(高い)、A(やや高い)、Z、X(不明)の4ランクに分けた。

 これによると、佐賀平野北縁断層帯はAランクで、熊本で本震を起こした布田川断層帯の発生前のリスク評価と同じになる。日向峠-小笠木峠断層帯はXランクで確率は不明。福岡市中心部を走る「警固(けご)断層帯」はSランクになっている。

 佐賀平野は軟弱地盤で揺れに弱く、大地震の際は建物の倒壊や火災が懸念される。産業技術総合研究所(茨城県つくば市)活断層・火山研究部門の岡村行信首席研究員は「発生確率や危険度のランク付けは一つの指標であり、どの活断層でも地震が起こり得ると思って最低限の備えはしてほしい」と話す。

佐賀県内の地震被害予測

 政府の地震本部は県内の主要活断層帯で地震が起きた場合、佐賀平野北縁断層帯で最大M7.5、日向峠-小笠木峠断層帯でM7.2になると予測。これを受けた県の被害想定では、佐賀平野北縁断層帯が震源になると、最悪で死者約4300人、建物の全壊・焼失が約5万8000棟になるとしている。

最終更新:4/6(木) 10:25

佐賀新聞