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ブラジル選挙高裁=ジウマ/テメル裁判延期の影響は?=大統領陣営はひと安心=延びる分だけ任期満了に有利=PSDBも裁判に消極的に

4/6(木) 6:10配信

ニッケイ新聞

 4日から行われる予定だった選挙高等裁判所での14年大統領選時のジウマ/テメルのシャッパの違反疑惑に関する裁判が大幅に延期されたことで、テメル大統領や原告側の民主社会党(PSDB)がどういう見解を抱いているかについて、5日付エスタード紙が報じている。

 選挙裁での裁判が延びたことについて、テメル大統領の弁護士グスターヴォ・ゲデス氏は、「裁判には始まりと途中と終わりがあるものだが、今回の裁判はどういう流れになっていくのか見当がつかない」と語り、「まだ、この先も驚く展開があるな」と予想した。
 ただ、テメル陣営は、この延期で同氏の大統領職剥奪の可能性が後退したと受け止めている。その理由のひとつは、判事の一人で6日付で職務を離れるエンリケ・ネーヴェス氏が、エルマン・ベンジャミン報告官の主張する「シャッパの当選無効」に賛成していた、ということだ。
 だが、それ以上に大きいのは、裁判そのものが長期化すればするほど、18年の大統領選に近くなることだ。次の選挙が近いタイミングでわざわざテメル氏から大統領職を剥奪することで、不必要に社会や政界に混乱を招くのがブラジルに有益か否かと考え、シャッパの当選無効に難色を示している判事がいるとの報道も既にされている。
 さらに、ルーラ氏やジウマ氏の選挙参謀で、今年2月に資金洗浄(マネーロンダリング)で実刑判決を受けたジョアン・サンターナ被告と妻のモニカ・モウラ被告、二人の部下のアンドレ・サンターナ被告が証言者として参加することも、「ジウマ氏やルーラ氏に不利に働くことはあっても、テメル氏にはそれほど響かないであろう」と見ている。
 一方、同シャッパの当選無効を訴えた、アエシオ・ネーヴェス氏のPSDBでは、もう既に、テメル大統領の任期満了を望む声が出始めている。
 4日、同党のカルドーゾ元大統領は、自身が所属するブラジル文学アカデミーの会議の席で「選挙高裁にあのシャッパを訴えたのは、あの当時はそうする以外に引きずりおろす方法がなかったからだ」と語った。だが現在は、「仮にあのシャッパの不正を強く裏付けるものがあったにせよ、裁くべき時ではない」との見解を述べた。
 また、同じ4日、18年の同党からの大統領候補のひとりであるジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事も、「テメル氏が最後まで大統領職をつとめあげることを願う」と発言。本人が否定しても一般国民が大統領選出馬を期待しているジョアン・ドリア・サンパウロ市市長も、「国を不安定にさせてまで大統領を代えるのは問題だ」とした。

最終更新:4/6(木) 6:10
ニッケイ新聞