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メガバンク住宅ローン金利引き上げ、金利上昇の背景は?

THE PAGE 4/10(月) 8:00配信

 4月に入ってメガバンクが住宅ローン金利の引き上げに動いています。マイホームの購入を検討している人にとっては気になる話ですが、金利上昇にはどのような背景があるのでしょうか。

 三菱東京UFJ銀行における4月の住宅ローン金利は、10年固定特約型で金利がもっとも優遇されるタイプで1.05%となり、3月から0.5%引き上げられました。三井住友銀行も1.05%と0.25%の引き上げとなっています。2016年2月にマイナス金利が導入されて以降、住宅ローンについても金利の低下が進んできました。マイナス金利政策そのものは、まだ解除されていないのですが、住宅ローンの金利についてはこのところ上昇傾向が顕著となっています。その理由は、米国で金利の上昇が始まっており、日本の債券市場もその影響を受けているからです。

 トランプ大統領は、大規模な減税とインフラ投資を公約として掲げ大統領に当選しました。医療保険制度改革(いわゆるオバマケア)の代替法案成立に失敗したことから、政策の実現可能性を危ぶむ声も出ていますが、今のところ減税とインフラ投資は実行されるという前提で市場は動いています。これらの政策は金利の上昇をもたらす可能性が高く、市場ではそれを見越して徐々に国債が売られているわけです。

 こうした状況から、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)は3月のFOMC(連邦公開市場委員会)において利上げを決定しました。市場では年内にさらに2~3回の利上げがあるとの見方が大勢を占めており、一部の市場関係者は、米国の金利が長期的な上昇フェーズに入ったと見ています。

 これは米国の話であり、日本市場とは直接関係しませんが、日本の市場は米国と比較した場合、規模が小さく、独自の価格形成を行うことができる環境にはありません。どうしても巨大市場である米国の影響を受けてしまいますから、マイナス金利政策が行われているにもかかわらず、日本の金利も徐々に上昇を始めているわけです。

 日銀のマイナス金利政策は軌道修正されつつあるとはいえ、現状はまだ継続中ですから、金利の上昇幅は限定的でしょう。しかし、米国で金利上昇が続いた場合、日本の金利にもさらに上昇圧力が加わることが予想されます。住宅ローンなど融資を検討している人は、金利の動向に注意を払っておいた方がよいでしょう。

 金利が上昇すると、日本政府の利払いが増え、財政状況がさらに厳しくなる可能性もあります。今の日本経済は、低金利に支えられている面が多分にありますから、景気動向という点でも注意が必要です。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:4/14(金) 5:52

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