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「禁煙パイポ」のマルマンがダイエット食品会社になっていた

日刊ゲンダイDIGITAL 4/8(土) 9:26配信

 かつての総合電機メーカーから、すっかり様変わりした東芝は、社会インフラ事業で生き残りをかけようとしている。

【写真】禁煙パイポのあの人は今…?

 グループ約17万人の従業員(昨年9月末)も固唾をのんでいるが、そう悲観することはない。翻訳業からサプリや化粧品の会社になったDHCという成功例もある。

 そして東芝が目指すべきもうひとつの会社が、「マルマン」(東京都千代田区)だ。40代以上のサラリーマンにとっては「私はこれで会社を辞めました」という禁煙パイポのCMでお馴染みだろう。

 1984年5月誕生の禁煙パイポは、これまでに累計約50種類の商品を発売するロングセラー。現在も電子パイポとして販売されている。一方、ゴルフをやる人にとってはゴルフクラブの会社という印象が強いはず。

 だが、マルマン創業時の本業は時計バンドの製造販売だ。後に建設設計事務所をやっていた時期もあるし、現在は音波振動歯ブラシやチョコレートも売っている。

「バブル崩壊でゴルフ人気が低迷したと見るや、臨機応変にメーン事業を変えてきた。中小企業の強みとはいえ、その都度ゲリラ的に風を読んで、商売の仕方を変えて生き残っています」(株式評論家の倉多慎之助氏)

 カメレオンのように業態を変えてきたマルマンのメーン事業は今、ダイエット食品と健康サプリ販売になっている。禁煙パイポやゴルフとは、エラい違いだ。

「ヘルスケア事業としては、『スリムデリ』などの商品名でダイエット食品を販売しています。売上高(約65億円)に占める割合は、ゴルフ事業が3分の1強で最も多いとはいえ、前期決算では健康食品関連事業が前年度比24・1%増と、急速に伸びてきた。禁煙・電子パイポの売り上げ自体はわずかですが、ここ2、3年の禁煙需要で販売は好調ですし、東京五輪に向けたたばこ規制も追い風になっているのは事実です。それにしても、禁煙パイポのインパクトは根強くて、どこへ行っても『あのCMの……』と覚えてもらっています」(マルマン広報担当者)

 ちなみに、CMで「私はこれで会社を辞めました」と小指を立てていた男性(写真)は、4年前に本紙連載「あの人は今こうしている」に登場。シルバー人材センターで庭師をしていると話していた。

 東芝だって「あのテレビを造っていた……」と覚えてもらえれば、営業上のメリットは大きい。

最終更新:4/8(土) 12:10

日刊ゲンダイDIGITAL