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どうなる、日本人FLコンビ? 徳永祥尭&松橋周平のマインドセットとは。

4/8(土) 2:04配信

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

 徳永祥尭が、背番号「6」をつけて初先発する。自分の立場を俯瞰したような立ち位置から、ピュアな喜びを語った。

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「素直に嬉しい、その言葉のまんまで」

 4月8日、東京・秩父宮ラグビー場。国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦して2季目となるサンウルブズは、第7節で今季初勝利を目指す。

 相手は南アフリカ勢のブルズで、モールや肉弾戦で強さを発揮。それに対しサンウルブズは、ぶつかり合いが多くなるFW第3列の位置に若手を揃えた。背番号「8」をつけるNO8へは21歳のラーボニ・ウォーレンボスアヤコが入ってデビュー戦を見据える。そして、「6」にあたるブラインドサイドFLは徳永。この日が2戦目という24歳である。

 開幕からずっとサンウルブズのFW第3列を支えてきたエドワード・カーク主将、ヴィリー・ブリッツが故障や家族の事情のため離脱。徳永は代役を任された格好でもあるが、チャンスを得たことには変わらない。

「僕から見てもバックロー(FW第3列)の競争は激しい。過程はどうにせよ、こうして評価をしていただいてチャンスが来た。それをものにしたいな、と」

 サンウルブズの連携する日本代表は各ポジションの「仕事」を明確化し、その旨を繰り返し発信している。それを受けてか徳永は、ブルズ戦への意気込みをこう話している。

「何回も聞いているかと思いますが、自分の仕事を全うする。キャラクターとポジションによって与えられる役割は違うのですが、自分の役割を全うしたいです」

 身長185センチ、体重100キロ。接点から球をもぎ取る嗅覚、タックルされながら球をつなぐ器用さを長所とする。サンウルブズは攻撃時、「6」と「8」の選手を両タッチライン際付近へ配置。仕留め役のWTBとともに大外のスペースを攻めるのだ。

 徳永は「ラックを作らないラグビーをするうえで、オフロード(タックルされながらボールをつなぐプレー)を狙っていきたい」と、自らの「仕事」への理解を強調する。

「疲れていない時にできる簡単なスキルが疲れた時に出る。それが自分の課題。チームも後半になればなるほど…というのが現状です。ただ、いまは高いクオリティの練習をしています」

 一方、巨躯ぞろいの南アフリカ勢との戦いに「結果として勝てていない悔しさはありますけど、チームとしてはやれている感覚がある」と語るのは松橋周平。ここまで出番を得た4試合中2試合で背番号「7」のスターターを担い、今度の第7節でも「7」を託された。システム上、グラウンド中盤での突進や球出しに従事する。

「ボールキープをしたら前に出られて、トライにも結び付けられている。やりたいことは、できている」

 身長180センチ、体重99キロと、トップレベルのFW第3列にあっては決して大柄ではない。それでも外連味のない気質と強靭さ、さらには細やかなスキルで人垣を突っ切る。守っては、敵の懐より下へのタックルで魅す。ベン・ヘリング ディフェンスコーチからも「いいタックラーです」と期待される。

 昨季は、日本最高峰のトップリーグで新人賞に輝いた。リコー入社時に立てた目標を、有言実行したのである。常に前向きな23歳の松橋は、今度の一番へも「いま、相手は遠征続きで疲れている。前回はウチがその立場だったけど、接戦だった」。前回のカードがアウェーゲームだったこと、いまのブルズが長期遠征先のニュージーランドから直接来日していることなどから、自信を示す。

「チャンスだと思っている。やりたいことをやれば、必ず結果はついてくる。相手のフィジカルは強いですけど、自分のスキルと強さを活かして前に出られていると思います。僕のポジションは次に(球を)活かすプレーが求められている。相手の嫌がるところを突くことを意識しています」

 日本代表およびその系列チームのFW第3列では、長らく海外出身選手が活躍してきた。列強のクラブとの戦いで若き日本人選手が並ぶのは、チャレンジングな状況でもある。しかし徳永は、決してその意見を否定せず強い意志を返す。

「その点に関しては深く考えることなく、自分たちのプレーをするしかないですね。若いバックローですが、エナジーがある。僕とウォーレンに関しては試合に出られていないことが多かったので、気持ちも溜まっている。熱く、頭はクールにいきたいです」

 勝利へのマインドセットを有する2人は、当日、どんな爪痕を残すだろうか。

(文:向 風見也)