ここから本文です

牛肉 米国向け輸出好調 低関税枠 突破の勢い 昨年以上、既に42%

4/9(日) 7:00配信

日本農業新聞

 2017年序盤の米国向け牛肉輸出量が、過去最高だった前年を上回るペースで伸びている。現地の高級外食店などからの引き合いが強く、日本に設定された年間の低関税枠(200トン)に達する可能性が高まってきた。米国は日本産牛肉の輸出先として2割強を占める重要な市場。輸出拡大に期待が高まるが、高関税が適用される枠外でどこまで伸ばせるかが焦点になる。

枠外での取引 焦点に

 米国は日本産の牛肉に200トンを上限とする低関税輸入枠を設ける。枠内の関税は1キロ当たり4.4セント(従価税換算で0.06%相当)だが、枠を超えると26.4%が適用される。

 米国税関国境保護局によると直近の4月3日までの通関量は83トン。低関税枠の42%を既に消化した。11月に初めて枠を使い切り、244トンまで輸出を伸ばした昨年と比べても、「今年の方がペースが速い」(日本畜産物輸出促進協議会)という。

 昨年以上に早期到達の可能性が高まり、「商社が低関税の枠内を意識し、輸出を前倒ししている」(大手輸出業者)とした動きも目立つ。

 この先、輸出の伸びを左右するのは、低関税枠を満たした後の取引になる。国産牛肉に26.4%の関税がかかると、1キロ当たり2200円ほど高くなり、大手輸出業者は「米国の需要が、割安な他国産『WAGYU』に移る」とみる。200トン枠に達した時点で輸出が頭打ちになるとの見方もある。昨年末は為替が円安に振れたため、枠外関税でも「輸出がしやすかった」(同)。今年は円高が進み、先行きに不透明感がある。

 ただ、米国は世界最大の牛肉消費国。農水省が掲げる19年までの牛肉輸出目標250億円(4000トン相当)を達成する上でも「潜在需要が見込める有望な市場」(日本畜産物輸出促進協議会)となる。同協議会は、高関税での販売も増やそうと、輸出の大部分を占める高値のロイン系に加え、バラなど割安な部位の売り込みを探る。

日本農業新聞

最終更新:4/9(日) 7:00
日本農業新聞