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投資銀行が機械学習(マシンラーニング)でリサーチ業務・コストを大幅削減

4/11(火) 17:10配信

ZUU online

カナダのヘッジファンド・リサーチ・スタートアップ、Street Contxtが、セルサイド、バイサイド、独立系分析レポートにひとつのプラットフォームからアクセスできる、革命的なマルチ分析プラットフォームの開発で、米著名投資家、スティーブン・コーエン氏とジョー・ロンズデール氏などから、1500万ドル(約16億6890万円)という巨額の資金を調達した。

大手投資銀行のアナリストによる法外な「リサーチ料金」に、アセット・マネージャーは年間平均7万5000ドル(約834万円)を支払っているというが、Street Contxtのサービスを利用することで大幅なコスト削減が期待できる。

■ブラックロックはリサーチコストを半減

Street Contxtは機械学習技術を含む最新のテクノロジーを採用し、多様な「リサーチ業務」をひとつのプラットフォームにまとめることで、無駄な情報を排除。顧客の需要に合わせて、ブローカー(委託売買)業務に情報を提供する証券会社系セルサイド、資産運用マネージャーに情報を提供する機関投資家系バイサイド、そして複数の業務を兼業する独立系「リサーチ業務」から、必要な情報だけを提供・入手することが可能だ。

大手金融機関による「コスト削減策」という名の人員整理は、アナリスト部門でも活発化している。英調査会社コーリションの調査によると、2007年には9000人だったエクイティ・アナリストが現在は6282人まで減っているという。

大手銀行やブローカーが顧客に提出するリサーチ結果は週4万件にものぼるが、「実際に目をとおされるのは2%から5%」との調査結果も、香港のマネージメント・コンサルティング会社、Quinlan & Associatesから報告されている。

世界最大規模の資産運用会社、米ブラックロックなどもすでに大幅なリサーチコストの削減を実施している。2014年には2880万ドル(約32億256万円)投じていたリサーチ費用を、2016年には半分を下回る1340万ドル(約14億9008万円)まで減らした。

「本当に価値のある分析結果だけを残し、不要なアナリストを解雇する」という消去法は、企業にとっても顧客にとっても理にかなっているというわけだ。

ブレア・リビングストーンCEOは「ウォール街のエコシステムが転換期に差しかかっている」とし、価値観の重点がリサーチの数ではなく質に向き始めている流れを指摘。ロンズデール氏も「Street Contxtのような効率化されたデータ駆動ネットワークは、透明性の向上に役立つ」と期待を高めている。現時点ではベータ版のみ、ウェブサイト上から利用可能だ。(ZUU online 編集部)

最終更新:4/11(火) 17:10
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