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「買った株が下がった」 そんなときの3つの対処法

4/11(火) 18:20配信

ZUU online

2016年11月に行われた米国の大統領選挙で共和党のトランプ大統領が誕生して以降、トランプ大統領が掲げる政策への期待が高まり、米国の株式市場では上昇が続いた。そして、堅調な米国経済への期待から米ドルも買われた。いわゆるトランプラリーだ。

しかし、オバマケアの廃止法案の撤回に続き、メキシコ国境沿いに建設予定とされていた壁は今年度予算への計上が見送られ、ここにきて選挙戦で掲げた政策をどれだけ実行できるのかという状況になってきている。株式市場ではトランプ大統領への期待に疑問を抱く人が増え始め、株式市場は調整色を強めている。

トランプラリーの余波を受けて株価が上昇基調にあった日本の株式市場も調整色を強め、日経平均株価は2017年4月に入ってから年初来安値を更新する状況となっている。トランプラリーが始まる前から投資をしていれば、若干の調整で済むかもしれない。

しかし、米国の大統領選挙以降に株価上昇を期待して投資を始めたのであれば、最近の株価の下落で損失を抱えている可能性もある。損失が発生した場合、どうしたらいいのか思い悩む人が大半だ。そこで、買った株が値下がりした場合、その損失にどう対処したらいいのかを考えてみたい。

■株が下がった時にできる3つの対処法

株価が下落して、買った価格よりも値下がりした場合の対処法は下記の通り3つある。それぞれの対処法について具体的に見ていこう。

①損切り
②ナンピン
③塩漬け

■①投資資金を回収するなら損切り

損切りとは損失が出た株に見切りをつけて売却することで、ロスカットとも言う。損失を確定させて株を売却することに他ならない。投資を始めて間もない場合には売却することに抵抗を感じる人も多い。

株価が運よく値上がりすれば損失が少なくなり、買った値段にまで戻るかもしれない。反対に株価が値下がりすれば、更なる損失の拡大につながる。株価が今後、値上がりするのか、それとも値下がりするのかを予測することはできないから、株を買った後いつ売却すればいいのか判断に迷ってしまう。そのため、売却をする時のルールと同時に、損失を被った際の損切りを行うルールは事前に決めておかなければならない。

損切りのルールとしては、例えば「株価がいくらまで下がったら売り」「損失がいくらになったら売り」というように、損失が発生した場合の売りのルールを決めておく。一般的に、「買った値段から株価が10%(もしくは5%)程度下落したら売り」等と言われる。10万円の10%は1万円だが、100万円の10%は10万円、1000万円なら100万円だ。損切りを行う目安の数字を10%にするのか5%にするのか、それともさらに数値を小さくするのか大きくするのかは、損失をどれだけ許容できるかによる。人それぞれ損切りする時の目安となる数値は異なる。自分の基準値を決めなければならない。

「また株価は上がるかも」等と欲をかいて売り時を逃し、損失を拡大させやすい。損切りのコツは、「決めたルールには機械的に従う」だ。そして、損切りに慣れるまでは、逆指値注文等を利用して機械的に売る方法も使いこなせるようにしておきたい。損切りを行えば損失は確定してしまうが、投資資金は回収できる。新たな投資を行うことが可能になるため、投資のチャンスが増える点は覚えておきたい。

■②投資資金に余裕があるならナンピン

投資資金に余裕がある場合には、ナンピンを行うことができる。ナンピンとは、買った株の価格が値下がりした時に同じ株をさらに買い増すことで、購入単価を平均化して引き下げることだ。購入単価を安くすることができれば、株価が上昇した時に売却しやすくなる。

例えば10万円で買った株が5万円まで下落した場合で考えてみよう。5万円で株を買い増せば、購入単価を7万5000円に引き下げることができる。10万円よりも7万5000円の方が株価は安いため、運良く株価が7万5000円を超えれば、株を売却することが可能になる。株価がナンピンを行った後に株価が上昇し、株を売却できて初めてナンピンが成功したと言える。

株価が底を打ったと思ってナンピンをしたにも関わらず、予測に反して株価は更に下落し、損失を拡大させてしまう場合もある。株価が下げ止まって底を打ち、上昇に転じるのか、それとも更に下落するのかを予測することは難しい。株価チャートを利用する等して、ナンピンを行うタイミングは慎重に判断しなければならない。

■③売れない、買い増せないなら塩漬け

ナンピンを行うほどの投資資金もなく、損切りを行うことに踏ん切りがつかない場合には、塩漬けという方法しか残されていない。塩漬けとは、株価が下落して損失が発生しているのに損切りを行うことができず、含み損の株をそのまま保有することだ。

塩漬けを行えば、株式投資で使える資金を眠らせてしまうことに他ならない。一般的に、株価の上昇速度は緩やかで、下落速度は速い。損失が発生する時はあっと言う間だが、買った時の値段まで株価が値上がりするためには、その何倍も時間がかかる。株を売却できるチャンスがいつ訪れるのかはわからないため、長く塩漬けにせざるを得ない場合が多く、投資効率は悪くならざるを得ない。

少額であれば損切りも行いやすいが、金額が大きくなれば損切りを躊躇しても不思議ではない。損切りを行うことで精神的ダメージを受けるのなら、あえて塩漬けにする方法も提案しておきたい。「中長期的な視野に立って企業を応援する気持ちで株を保有する」と言えば聞こえはいいが、しっかり損切りを行わなければこのような事態に陥る場合があるという戒めとしての記念塩漬けだと認識しておきたい。

株は上昇すれば下落し、下落すれば上昇する。株価が上昇している時には「まだまだ上がるだろう」と欲をかいて売り時を逃しがちであるにも関わらず、「あの時売ればこれだけ儲かったのに」という風に未練がましく言い訳をしてしまうのは、人間なら当たり前のことだ。欲に負けてしまうからこそ、損失を被った時のことを事前に想定しておかなければならない。

3つの対処法はどの方法がよいというのではなく、投資スタイルやその時の株式市場の地合いに合った対処法を選択すればよい。投資の世界では、儲かる人がいれば負ける人がいる。誰でも損失を被るのが当たり前だと割り切り、ピンチをチャンスととらえられるように投資に取り組みたいものである。

横山利香(よこやまりか)
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。ファイナンシャル・プランナー。相続士。「会社四季報オンライン」や「All About株式戦略マル秘レポート」での連載や、ヤフーファイナンスの「株価予想」でもマーケットコメントを執筆する等、株式投資や不動産投資といった投資や資産運用をテーマに執筆、メルマガ発行(http://yokoyamarika.com/3_hp1)、講演活動、株塾を行う。

最終更新:4/11(火) 18:20
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